ヨットの事を考える評議会


by Takatsuki_K
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カテゴリ:ボルボ・オーシャンレース( 34 )

旧正月にて

今日は朝からインターネットが繋がらず。
そういやお金ちゃんと払ったっけ?

マレーシアでは自動引き落としって、あんまり無いんですよ。
そのうえ、請求書が届かないこともあり。
と、各種支払いがメンドクサくて。

webバンキングでできるんですけどね。毎月手動。
クレジットカードの支払いも、毎月手動ですよ。
で、ついつい忘れる。

単なる回線トラブルだったとしても、街は旧正月休みに突入しており、こりゃ復旧作業は休み明けか。休み明けっていつ?

しかたがないので、携帯電話回線でインターネットアクセス。携帯電話をPCに繋いでPCでもインターネット接続可能に。
なんだ意外と速いなぁ。
24時間、定額8リンギ(200円)とちとお高いんですが、まあ雑誌を買ったと思えばそんなもんか。
スピードは十分です。

でインターネットに繋いで、……と。
VORの方はというと、秘密の安全港から再スタート。
なんだ、モルジブか。すごくきれいなハーバーがあるみたいじゃないですか。最初からここをストップオーバーにすれば良かったのに。
アブダビには何しに行ったのか良く分からないことになっちゃったけど、米空母のペルシャ湾展開でイランはカリカリしており、ヨットレースなんてノンキにやってる場合じゃないですわな。
レースを企画したときはどんな情勢だったんだろう。

イランというと何やら怪しい国というイメージかもしれませんが、我が家の向かいはイラン人家族でして、ダンナさんはポール・ケイヤード似。というか、ポール・ケイヤードそのもの。
奥さんはきれいな英語を話す上品な美人で、服装もなんとなくカリフォルニア風で、雰囲気はハリウッドの映画プロデューサー一家って感じ。
2人の息子は紳士的で、駐車場からのエレベーターで一緒になったりなんかしたら、そのまま脱兎のごとくかけだしてロビーに先回りしドアを開けて待っててくれたりして。
娘がまたとんでもなくカワイイのであります。いやホント、半端無いですよ。何故かごみを捨てに行くときに合ったりするんだけど、あまりにもカワイイんで、微笑みかけるのも照れくさくなるくらい。15~16歳なんだろうけど。

中東で何が起きているのか、ワカランす。
つか、中東というのはどういう国なのか。中東人というのは何を考え何を求めているのか。さっぱりワカランす。

VORフリートの方は、そんな中東を後にし、我が家のあるマレー半島方面に向かって来ており、怪しい漁船に難儀しているもよう。
わかります。ここらの漁船もそうなんですけど、標準的な航海灯を点けてないんですよ。目立てばいいと思っているフシがあり、そこに漁船がいるのは分かるんだけど、どちらを向いていてこの後どういう動きをするのかが読めない。赤い灯火と青い灯火が同行する別々の船だったりするわけ。あるいは、ずらーっと横に連なっていたりして、はたしてあの間を通れるのかいなか? 判断できず。

これ、イランの不審船なみに悩ましいところ。
いや、自爆特攻船よりはまだましか。

うん、そろそろVORウオッチに戻ろう。
うちのカミさん? VORゲームはとっくに飽きたもよう。
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by Takatsuki_K | 2012-01-24 20:06 | ボルボ・オーシャンレース

VORクルーの条件は?

ボルボオーシャンレースは、アブダビをスタート。
とはいえ、アブダビフィニッシュ同様、なんだか良く分からない。

ソマリア沖に出没する海賊対策といわれてたけど、結局はホルムズ海峡の問題で。イランと西側諸国との対立、とりわけ英米との海戦も辞さずというイラン経済封鎖への反発で、海賊というよりテロですな。テロというより海戦か。いやこれも海賊みたいなものか。
……と、ホルムズ海峡の奥にあるアブダビを寄港地にしたこと自体に無理があったんじゃなかろうか。

ま、各艇、元気に走っている……というか移動しているようだけど。あ、〈サンヤ〉はどーなってるんだ? いったい? わからんす。

ここまで全体の展開としては、〈テレフォニカ〉が快調に飛ばし、〈カンペール〉がそれを追う。低迷ぎみの〈アブダビ〉は、本拠地でのインポートレースでガツンといわせ、なんとか面目を保った感じ。

となると、〈グルッパマ〉と〈プーマ〉は、結構落ち込んでいるのかな? なんか、チーム内の雰囲気は悪いんじゃなかろうか、なんて想像してしまう。

VORの公式サイトや各チームの公式サイトでは、いいことしか書いてないですからね。まあ、当然だけど。
なんかもうちょっと「誰と誰が殴り合いの喧嘩した」とか「スポンサーはおかんむり」とか「給料遅配」とか、下世話な話題も聞きたいですね。パパラッチっぽいやつ。
プロスポーツって、そういうのも楽しむもんじゃないかしらん。

    ※       ※

まだウイットブレッド社が冠スポンサーだった97-98年大会のオークランドのストップオーバー会場をうろついていたら、えらく成績が悪く低迷まっだた中にいた〈Toshiba〉チームの下っ端クルーから、「おお、takaさん。久しぶり」と声をかけられた。

懐かしい顔だった。
デビッド・ブランチフィールドというオーストラリア人で、その何年か前のジャパンカップに出場したオーストラリア艇〈サイクロン〉のボートマネージャーをやってた男だ。

僕よりだいぶ年下だったけど、レース前の準備に一人で日本に先乗りしてきていた。その手助けを海童社で受けており、担当だった僕は奴と二人で作業に当たっていたのだ。
なんたって50ftのそれも外国船であるから、船検なんか無いし。上架するといってもシーボニアは予約でいっぱいということで、城ヶ島の造船所の巨大な乾ドックを手配したり。そうそう、お金が無くなったといってオーストラリアから送金してもらうだけでも、結構苦労した。

二人で三崎の銀行にお金を取りに行き、なんとか受領。やれやれ。
で、デビッドが、
「あのさ、もう一つ頼みがあるんだけど」
「何?」
「あの子をデートに誘ってくれ」
と、銀行の窓口の女の子の方をアゴでしゃくる。
「自分で言えよ」
「無理。言葉通じないし」
「じゃデートも無理だろ」
「食事に誘うだけでいいから」
「しょーがねーなぁ」
ということで、その女子行員に、
「……と、このバカが、今夜食事に行きたいとほざいてますが、無理ですよね」
と、とりあえず聞いてみる。
横で、ペンキの付いたTシャツを着たバカがニコニコ笑っている。
すると、そのカワイイ女子行員、こともなげに、
「いいですよ。6時には終わりますから、裏の通用口で」
と、あっさりok。
「何? どう?」とデビッドはここでもまだ理解できず。
「いいってよ」とあきれ顔のワタシ。
「おお、やった。オイラ、デビッド。今夜ね」と、その娘に初めて話しかけ、僕には、
「ほらね、イケルでしょ」と、してやったり顔だ。
かくしてこの怪しい外人は、港町三浦三崎でナンパに成功したのでありました。

翌朝、ニコニコ顔で現れたデビッド。
「彼女の家に行って、両親に会った。楽しかったよ~」
とニコニコ顔で、
……って、いきなり彼女の家に行ったのか? 両親と会った?

レースでは僕は別の艇に乗っていたんだけど、レース後の片付けと梱包、そして船積みの手配までして横浜港までヨットを運んで仕事は終了。

このての作業って、結構大変なんですよね。
短い間ではあるけれど、ずっと二人で作業していたので、戦友みたいなもんですかね。
と、そこで分かれてそれ以来、会ってなかった。
そして、こ時のオークランドで久々の再開だったわけ。


「えー、〈Toshiba〉に乗ってたの?」
「うん、そう。おいでよ、中見せてやる」
と、呼ばれるままに艇内に入ると、残ったクルー4人くらいで片付けの最中だった。
デビッドは、ここでもまだ若手らしく、先輩クルーに、
「こいつ、タカさん。日本の友達」
と紹介するも、
「自分の仕事終わったのか?」
と、つれない返事。
調子の悪いチームってのは、雰囲気悪いですなぁ。
船に残っていた連中は、お互い口もきかず、目も合わさず、もくもくと作業と続けていた。

「忙しそうだから、いいよ、後で」
と言うも、
「いいのいいの。こっち来て。これがXXでね」
とデビッド、先輩クルーの素っ気ない態度にも動じることなく、マイペースで仕事ほったらかしで僕を案内してくれる。

そうねぇ、世界一周レースのクルーって、このくらい鈍感というか、鷹揚じゃないと務まらないんだろうな、と思った。
ワタシには無理かな。


さて、調子の上がらない〈プーマ〉チームは今、どんな雰囲気なのか?
3月のオークランドには行くことにしたので、様子を伺ってまいります。
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by Takatsuki_K | 2012-01-17 12:35 | ボルボ・オーシャンレース
海賊対策としてステルスゾーンを走っていたVORフリートは、昨夜、〈テレフォニカ〉がトップで極秘ポートにフィニッシュ。〈カンペール〉がこれに続く……。

ステルスって、良く聞く言葉だけど、「stealth」は「ひそかな[内密の]行為」とある。
妻に隠れて浮気、みたいなイメージ?


〈テレフォニカ〉と2着の〈カンペール〉は、大接戦だったようで、両艇とも磯に寄せたかなりキワドイコースを引いたもよう。それも、チャートは1880年に手用測鉛で量ったという古いデータしか出てなくて、衛星写真の画像を元に走ったという。……ってどこ? と思っても、フィニッシュ地点も極秘なので、なんだかもうさっぱりワカランですが。

こういうの聞くと、日本の沿岸部はいいですよね。正確な海図があって。
海図をもっと使いましょう!! ……のキャンペーンは来年も続く。

一方、〈グルッパマ〉と共に西に出して失敗したという〈プーマ〉が3着でフィニッシュ。
なんかこうなると、艇上の雰囲気も悪そう。コメントでも、もう総合優勝はあきらめて、レグ優勝で表彰台に立つことが目標みたいになりつつあるかのような発言も。


さて、ここからレース艇は船積みしてさらに安全な海域まで移動し、第2レグの後半戦、20%分のポイントをかけて戦うそうな。……って、いつ、どこ?

なんかもう、わけわからんす。なんでアブダビなんて寄港地に選んだのかなぁ、もう。

    ※    ※    ※

ということで、VORの方はわけがわからないうちに年越ししそうです。

こちらは陸の上で安穏とした年越しの予定。
今年はNHK契約してないので、年の瀬ムードはイマヒトツなんだけど、さて今年は何があったんだっけ? と振り返るのに、このブログを今一度読んでみたりして。
これがまた結構面白かったりして。

「北の国から、ヨット界」とかね、うまいこと書くなぁ、と自画自賛しつつ、さて、来年はどんな年になるのでしょうか。
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by Takatsuki_K | 2011-12-27 16:26 | ボルボ・オーシャンレース

カミさん2位に

先週末日本からマレーシアに戻り、慌ただしく原稿仕上げたりなんかして、そうだプリンタが壊れちゃってたのだ、この際買おうと思い買ってきて、そういやプリンタのネットワーク共有って、どうやるんだ? てなことで悩みつつ今日に至る。
先週の今頃はまだ日本にいたのになぁ。

VORの方は、〈サンヤ〉も〈アブダビ〉も〈プーマ〉も、無事インポートレースに間に合い、6艇揃って第2レグに突入。

ん? インポートレースですか?

〈テレフォニカ〉がすばらしいスタートを決めるも、最初のマークで〈プーマ〉が逆転してトップに立つ。
今回も、ポートタックのリーチングというへんてこりんなスタートラインにチンチン電車のような一本コースのレグが続き、そうそう順位の入れ替えはなさそうだなと思っていたら、〈プーマ〉はジェネカーの取り込みに失敗してセールを破いてしまったのか、次にジェネカーを揚げられなかったようで、あっさり3位に後退。
1位〈テレフォニカ〉
2位〈カンペール〉
3位〈プーマ〉
4位〈アブダビ〉
5位〈グルッパマ〉
6位〈サンヤ〉
、という結果に。

解説では「保守的なセール選択に失敗」とか言ってたか? ケン・リードはジェネカーが揚がらなかったと言ってたような。
どこかに書いてあるのか? 
すいません、ちゃんと読んでいません。

そうそう、インポートレースでのタックやジャイブのときって、キールの操作はどうやっているんだろう?
タック用意で、重力を使ってキールを落とすのかな? だと、すごくヒールしちゃわない?
それとも、回頭中に操作するのか?
3月、オークランドのストップオーバー見に行くことにしたので、そのとき聞いてみます。

なんてこと考えていたら、うちのカミさん昨夜は2位になってたらしい。
VORゲームのお話ですけど。
世界中で13万人が参加しており、ケン・リードの弟であるブラッド・リードが3位でジブラルタル海峡を通過しケン・リードがぶーたれていたという、あのVORレースです。
f0171353_19432299.jpg

紫色のがうちのカミさん。
なんかキワドイところ走ってるけど、この時点で確かに2位。13万人中の2位。
夕食食べて目を離しているときは、一時的にでも1位になってた可能性もあるということですよね。
そういや突然「コードゼロって何?」とかうるさく聞くので何かと思ったら、VORゲームをやってたのね。

13万人中2位はすごいよなぁ。とはいえ、このテンションをあと2週間以上持続させるのは無理なわけで、今はもう飽きたもよう。せっせと本来の仕事をしております。

海上の6艇にとっての第2レグも、ゴールはまだまだ先。勝負の行方はまったく分かりません。
そういや海賊対策って、どーするんだっけ?
なんか記事が出てたなぁ。後で読んでみます。


こちら、さしあたって、プリンタの共有なんだよね、今の問題は。ええ、前のプリンタは小さかったので、使う度に持ち運んでいたのですよ。最もシンプルな共有設定であるといえますな。
あと、shade12にしたらブーリアンがうまく出力されなくて、、、、と呪文のようなことをつぶやいてみる、師走のオイラ。
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by Takatsuki_K | 2011-12-13 20:01 | ボルボ・オーシャンレース
VOR、第1レグは、〈テレフォニカ〉が危なげなくトップフィニッシュ。〈カンペール〉も約16時間の遅れで2位フィニッシュ。
風が落ちてしまったようで、〈グルッパマ〉はだいぶ離されてしまったもよう。まあ、ポイントは同じなんですけど。

マストを折った〈プーマ〉は、ナントカ島まではたどり着いたものの、迎えの貨物船は今日やっとケープタウンを出たようです。
ケープタウンから島まで4日かかるというから、そこでヨットを積み込んで、ケープタウンに戻るのが12月7日か8日。うーむ、ギリギリ。
燃料さえ足りれば、あのまま機走で走り続けても、同じくらいにはケープタウンに着いていたかも。

一方、〈サンヤ〉もヨットを積んだ貨物船の方がまだケープタウンに着かないようで、こっちの方がヨットが着いてからの作業は多いと思うので、さぞやヤキモキしていることでありましょう。

……と、VORに目がいっているうちに、こちらマレーシアではWMRTの最終戦、モンスーンカップが行われ、英国のイアン・ウイリアムスがWMRTチャンピオンに返り咲きました。

今回、決勝までコマを進めたジョニー・バートソンという人は39才のスウェーデン人。医療関係のITプロジェクトマネージャーをしつつプロセーラーとしても活動しているとのことで、同様に仕事を持っている日本のプロセーラーの励みにもなろうかと思われます。

ま、新星といっても、WMRTには2005年から出ており、
2005/06 11th overall
2006/07 34th overall
2008 10th Overall
2009 13th Overall
2010 13th Overall
ということなので、地道に活動続けていたということですね。
新星じゃなくて、遅咲きという感じか。

一方、その前週、11月12日~20日まで、サンディエゴでは、ACワールドシリーズの第3戦が行われていたようで、オラクルのジェームズ・スピットヒルが優勝。

と、マッチレースとしては、どうしてもこっちの方に目がいってしまいがちで、WMRTの位置づけはどう考えたらいいのか。
というか、ワタシ、両方ともほとんで見てなかったのですが。
なんか……なんでだろ。

とりあえず、ACWSでは、エミレーツ・チームニュージーランドがサンディエゴでは3位となり、ここまでの総合ではトップをキープしておりますが、このチームニュージーランドというのも、ちょっと目を離していたらどういうカラーのチームなのかよく分からなくなってきました。
エミレーツって、アラブ首長国連邦の航空会社ですよね。
いや、このアラブ首長国連邦というのがこれまたよく分からないんだけど。

首都はアブダビ。で、アブダビ首長国というのがあって、エミレーツがあるのは、ドバイ首長国のドバイ。
そして、今回VORに出ているのは、〈アブダビ・オーシャンレーシsング〉。第2レグのフィニッシュがアブダビ。
その他、シャルージャ首長国、フジャイラ首長国など全部で7つの首長国からなる連邦政府を有するということか。
うーむ、ヤヤコシイ。どうもあの辺りは謎が多い。

とりあえず、こうしてヨットレースをスポンサードすることで、知名度アップというのは、なかなか良いアイデアかも。


話はずれた。
チームニュージーランドの話です。

スポンサーはドバイの航空会社。VORの方はこれにスペインのスポーツメーカーであるカンペール(Camper)がついて、スキッパーはオーストラリア人のクリス・ニコルソン。
チーム名に「ニュージーランド」と入ってないと、いったいどこの国のチームか分からない。
でも、強烈なニュージーランドの主張。
そう、その、ニュージーランド国としての主張はどこにあるのか?

というところで〈カンペール〉のメンバーを詳しく見てみましょう。

スキッパーは、
Chris Nicholson 豪  41才
2001-02 Amer Sports One
2005-06 movistar
2008-09 Puma Ocean Racing
〈Amer Sports One〉というのは、よく覚えていないんだけど、グラント・ダルトンがスキッパーをして、ニュージーランド国籍で出場していたもよう。
姉妹艇〈Amer Sports Too〉の方は、米英フラッグで女子チーム。
スポンサーのAmer Sportsというのは米国企業のようです。日本法人はアメアと読ませるんだそうな。Wilson、SALOMON、ATOMIC等、様々な有名ブランドを扱っていてアメアという社名自体はあまり馴染みが無くて当然なのか。ヨット界ではスント(Suunto)が知られてますね。
まあ、企業の方にも国籍ってあんまり無い時代といってもいいのでしょうか。

この年は、ジョン・コステキの〈イルブルック〉が優勝。こちら〈アメアスポーツ・ワン〉は総合3位。
なんか、この年のVORはあまり記憶に無いですね。すいません。


さて、今回の〈カンペール〉では、チームの中核となるのがこの人、

Stuart Bannatyne NZ  39才
1993-94 New Zealand Endeavour
1997-98 Silk Cut
2001-02 illbruck
2005-06 movistar
2008-09 Ericsson 4
前回は、よくトーベン・グラエルとツーショットの写真が出てました。アクの強い顔立ちなんで、ブラジル人かと思ってたらニュージーランド人だったんですね。
経歴からすると、この人がスキッパーでも良さそうなものなのに。その方が、正統派チームニュージーランドというイメージになりそうだし。
スキッパーというのは、何か別の素養が必要ということなのか。


さらに、ニュージーランド人ということなら、この人。

Tony Rae NZ 49才
1985-86 Lion New Zealand
1989-90 Steinlager II
1993-94 New Zealand Endeavour
1997-98 Innovation Kvaerner
こちらもベテランですね。同名の米国人もいるので混乱しがちですが。米国のトニー・レイは奥さんニュージーランド人だし。

ベテランがもう一人。

Rob Salthouse NZ 45才
2001-02 Tyco
2008-09 Puma Ocean Racing
ソルティーと言った方が通りはいいか。VOR歴は2回だけですが、かなり有名なセーラー。

前にも書きましたが、現在〈サンヤ〉の修繕部隊としてニュージーランドから来ているソルトハウス造船所とは親戚筋。どういう親戚だかしらないけど。
この人は、どちらからというと、ブラックマジック派閥ではなかったハズなんだけど。なんかもう、そういう派閥は消滅しているのか?

以下、若手として、

Andrew McLean NZL 31才
2008-09 Green Dragon
若手とはいえ、チームニュージーランドとしてルイビトンカップにも出場。サザンスパーにもいて、エンジニア、あるいはソフトウエアも扱えるもよう。
2003年のジャパンカップでは、〈G-NET〉バウマンとして乗っていたんですと。2003年のJCというと江ノ島ですね。

Daryl Wislang NZL 29才
2008-09 Telefonica Blue
チームの公式HPでは3回目のVORと書いてあり、〈モビスター〉のバウマンとしてインポートレースだけ出ていたもよう。
セールメーカーでもあり、32回のACではドイツチームのセール・マネジメントを担当。

このあたりがNZ若手勢。加えて、

Adam Minoprio NZL 25才
この人は初のVORですが、2009年のWMRT チャンピオンにして、2010年のニュージーランド、セイラーオブザイヤー。
なんだかこういうのがあるから、どうも今年のWMRTは自分の中では霞んじゃって。すいません。

と、こうして若手に経験の場を与えていく辺り、ニュージーランドヨット界の育成システムは改めてすごいです。


Michael Pammenter RSA 南ア 27才
2008-09 Telefonica Black
前回は最年少でVOR出場したという。
経済学部を卒業しており、プロセーラーとは書いていないので、まあ、そういう立場か。
バウマン/ボートキャプテン

南アフリカ人というのは、どうもワタシらの想像を超えた存在のようで、何人か会いましたけど、イギリス生まれで南アにはほとんど行ったことが無い、なんて人もいるくらい。

アラブ首長国連邦と並ぶ、不思議の国です。

そして、大物、非NZ人がこちら、

Roberto Bermudez (Chuny) ESP
1993-94 Galicia '93 Pescanova
2001-02 Assa Abloy
2005-06 Brasil 1
2008-09 Delta Lloyd
〈デルタロイド〉ではスキッパーを務め、アメリカズカップも2度。あるいはアテネ五輪ではスペイン代表と、こちらもワッチキャプテンにしてもいいくらいの大物。というか、スキッパーでもいいのか。

さらにこちら、

Will Oxley AUS
2005-06 ING Real Estate/Brunel
HPには3回目のVORと書いてあるけど、記録ではこれ1回。
というかこの方、お父さんと2人乗りで、メルボルン~大阪レースに出ていましたよね。
親子でメルボルン~大阪と聞くと、ホノボノクルージングセーラーというイメージを抱いてしまうんだけど、本格的な気象学者のようで、長距離レース経験はかなり抱負のもよう。
加えて、前回は〈プーマ〉のショアチームとして気象解析を行っていたそうです。

こうしてみると、要職を非ニュージーランド人で押さえてあるという感じなので、チーム名に「ニュージーランド」と入れないと、単に「ニュージーランド人の助っ人を多数乗せたチーム」という感じになってしまうのか?
いや、バックにはグラント・ダルトンが控えているということなので、やっぱりこれはチームニュージーランド。ですね。

どのチームも、その国籍がちと曖昧なので、ここはやはり乗艇メンバー一人一人のパーソナリティーが重要かなぁと思い、改めて一人一人調べてみたわけですが、なかなか面白いですよね。

ワタシも歳をとりまして、今回のフリートの中では知っている人がほとんどいないもんで。

で、調べてはみたものの、見分けはつかない。
f0171353_13511391.jpg

こちら、今回の〈プーマ〉のメンバー(Amory Ross/PUMA Ocean Racing/Volvo Ocean Race)

みんな同じような顔でしょ。特に、中列の4人。あ、赤シャツと下段左も。
これで帽子とサングラスされたら、誰が誰だか分からないよなぁ。
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by Takatsuki_K | 2011-11-29 13:52 | ボルボ・オーシャンレース
昨日報じたように、南大西洋のど真ん中でマストを折った〈プーマ〉。
まあこのレグはあきらめるとして、次のレグから再びレースに復帰するにはどうしたらいいのか。
なにしろ大西洋のど真ん中なわけで、これまた対応は大変です。

いったいどうするのか? ってところで昨日の記事は終わっちゃったので、続きをひとつ。


スペアマストは米国にあり、現在ケープタウンに向け空輸中。
30メートル以上もあるもので、ベースキャンプは2セットあって、交互に次の次の寄港地に送るっていってたから、スペアマストまでいちいち寄港地には持って行ってないってことか。

ヨットの方は最も近い島、Tristan da Cunhaに向けて自力航行中。
700マイル(東京-沖縄くらい)ということですが、マストはほとんど残っておらず、そこまで行くのもかなり大変みたいで、他の船舶から燃料を450リットルほど分けて貰ったもよう。
機走できれば、5日間くらいで到着するか? 11月28日くらい?

たどりついたところで、これがまた人口275人という小さな火山島で、イメージとしては硫黄島は鳥島か。
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赤丸の辺り。絶海の孤島です。
島には大きな港は無いので、ケープタウンからクレーン付きの貨物船に専用クレードルを積んで行き、この小島で合流。
貨物船のクレーンを使って船積みするもよう。
といっても、港は浅くて入れないわけで、港外での作業になるようですが。

島からケープタウンへは、約4日。ということは、すんなりいけば12月2日か3日くらいにはケープタウン着ということか?

貨物船には整備道具一切を積み込んだコンテナを搭載し、島からケープタウンに向かう4日間、貨物船上でできる整備は終わらせる。
その間、ケープタウンのベースキャンプでは、スペアマストが着きしだいマストの組み立て作業に入り、船がケープタウンに着いたらただちにマスト立て。
これは半日作業だろうから、そのまま海に降ろしてマストのチューニング開始。
という段取りのようです。

12月10日のインポートレースにはなんとか間に合うか。
すごい段取り。ショアチームも大車輪の活躍をしているもよう。

一番の問題は、スペアマストはまったく同じ物ということ。
折れた原因が分からないと、また同じ事になる可能性は極めて高いわけで……。
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by Takatsuki_K | 2011-11-23 12:33 | ボルボ・オーシャンレース
VORシリーズ、その5。
今週は〈プーマ〉に誰が乗っているのか、見てみるコーナーです。

……なんて書いていたら、ディスマストです。
記事はこちら。
あちゃちゃー。完璧に逝っちゃってます。

22-23ノットの風の中、ビームリーチで快調に走っていたところ突然折れたそうな。
「この世で最も悲しく失望している11人」
とスキッパーのケン・リードは語っていますが、ケープタウンまで後2150マイル……っていうから、これ、かなり困った場所でほぼ完全にマストを失った状態でありますから、トラブルというより事故。普通なら「遭難」の範疇に入ると思うけど。
f0171353_10183313.jpg

乗員に異常は無し。この後レースをどうするかで、悩んでいるもよう。
確かに、近くの島(Tristan da Cunha )まででも700マイルというから、そんなに走れるほど燃料積んでるんだろうか。残ったマストでどうにかセーリングするにしても、4~5日かかるでしょ。
インポートレースが12月10日。ケープタウンスタートが12月11日。
そんな辺鄙な島からケープタウンまで貨物船に載せて運ぶのに何日かかるのか。まあ、新しいマストの方はそれまでに間に合うだろうけど……って間に合うのか? アルミマストならまだしも、カーボンマストなんて在庫無いだろうし。ケープタウンまで送らなければならないわけで。いやスペア・マストが1本くらい用意してあるのか?

スタート早々のトラブルで、とっととこのレグをあきらめ船でケープタウンに送っている〈アブダビ〉や〈サンヤ〉の方がまだ対応が楽ですよね。
まあ、〈プーマ〉も、なんとか第2レグには間に合わせるんでしょうね。これもレースのうちか。

それにしても、折れた原因は不明っての、困りますよね。
ホールスパーかな? リギンの取り付け部が怪しいなぁ。

……と、まあ、海のまっただ中の事故で、これだけ写真やらコメントやらが配信されるって、すごいことではあります。


というところで、改めて、「この世で最も悲しく失望している11人」をご紹介しましょう。

前回からスキッパーを務めるケン・リード(米国人)のイメージが強いので、アメリカチームというイメージがあるのですが、意外やアメリカ人はほとんど乗っていないんですよね。

ニュージーランド3人、オーストラリア3人 ドイツ、南アフリカが1人づつ。
米国人は、最も若いローム・カービーとメディアクルーのアマリー・ロスのみ。
さらにいえば、前回〈プーマ〉に乗っていた人も少ない。

じゃあ今回の主力は? というと、前回優勝の〈エリクソン4〉に乗っていた3人でしょうか。

Brad Jackson NZ
 1993-94 New Zealand Endeavour
 1997-98 Merit Cup
 2001-02 Tyco
 2005-06 ABN AMRO ONE
 2008-09 Ericsson 4

Tony Mutter NZ
 1997-98 Swedish Match
 2001-02 Team SEB
 2005-06 ABN AMRO ONE
 2008-09 Ericsson 4

Ryan Godfrey AUS
 2008-09 Ericsson 4

中でも、ニュージーランド人、ブラッド・ジャクソンは、〈ニュージーランド・エンデバー〉、〈ABNアムロ〉、〈エリクソン4〉と、過去3回の優勝を経験しており、2009年には、New Zealand Sailor of the Yearにも輝いている超大物。

同じく、ニュージーランド人のセールメーカー、トニー・マターも優勝2回……って、すごいですよね。

次に、前回〈テレフォニカ・ブルー〉に乗っていた2人。

Jonathan Swain RSA
 1997-98 Chessie Racing
 2001-02 Tyco
 2005-06 movistar
 2008-09 Telefonica Blue

Tom Addis  AUS
 2008-09 Telefonica Blue

この、ジョナサン・スワインという南アフリカ人の経歴もすごいです。やっぱり2005-06の〈モビスター〉での沈没体験って、貴重だと思うんですよね。最後の最後での踏ん張りっていうか、あきらめない心みたいの、強いんじゃないかなぁ。

トム・アディスというオーストラリア人は、31才と、ちょい若いクルー。

で、前回はあんだけ激しい2位争いをしていたライバルである〈プーマ〉の方に今回は乗っていて、今は〈テレフォニカ〉と激しいトップ争いを演じているって、どういう感じなんだろう。
まあ今回、〈テレフォニカ〉の方には、スペイン人ばかりが残っており、この2人にとっては、前回いいところまでいって勝てなかった悔しさもあるだろうから、改めてライバル意識は強く出てくるのかもしれませんね。

Kelvin Harrap NZ
1993-94 Tokio
 1997-98 Toshiba

どういう人なのか。すいません、良く分かりません。
〈トキオ〉と〈トーシバ〉の間、1996年のアトランタ五輪に出ているみたいですけど。

と、ここまでだいたい40代前半のセーラーで構成されていますが、以下が若手。

Casey Smith AUS
2008-09 Puma Ocean Racing
33才

Michi Mueller GER
2008-09 Puma Ocean Racing
28才

2人は前回の〈プーマ〉メンバー。
ということは、前回の主力は他のチームに行っちゃったんですね。
今回〈カンペール〉に乗っているニュージーランドのロバート・ソルトハウス(NZ)もそう。
この辺り、まず参加表明に至るまでの水面下でのチーム編成が、レースの鍵を握っていそうです。

で、冒頭に挙げたメディアクルーのアマリー・ロスは初めてのVOR。

さらにもう一人、ローム・カービー(22才)も初のVORで、今回唯一の「赤道を越えたことがない男」なんだそうな。ということは、アマリー・ロスは、なんらかのヨットで赤道を越えたことがあるってことですかね。

このローム・カービーは、前回〈プーマ〉に乗っていた、ジェリー・カービーの息子です。
ジェリー・カービーという人は、今回ウエブでのライブ中継で実況解説のピーター・レスターと共に解説をやっており、アメリカでは伝説のバウマンと呼ばれるアメリカズカップ・セーラーです。

何年前の大会だったか、ヤングアメリカが真っ二つに折れたとき、最後までヨットに残っていた男、と異名をとっております。
たしか、ワタシより1つ年上だったと思うけど、さすがに今回は乗っていませんね。が、元気な人です。
で、その息子が、今回南大西洋でディスマストに遭遇し大活躍している……ということになるのか?


で、こうして改めて見ると、かなり強力なメンバーなんですけど、それだけに、スキッパーのケンリードは彼らをまとめていくのが大変なんじゃないですかね。
なんたって、過去に優勝経験のあるひとがゾロゾロしているわけで、

でもって、今日のディスマストでしょ。

長距離航海中の艇内では、ちょっとしたことで人間関係がギスギスになるのです。
一番若いクルーが「怒られ袋」となって、このギスギス感からくるチーム崩壊を防ぐってのはありがちな話なのですが、ここでスキッパーが孤立してしまうと最悪。もうチームは崩壊。

こういうの、ジャパンカップとか、キーウエストレースウイークとかの1週間くらいに渡るシリーズレースでもありますよね。

対策としては、誰か艇外の人間を嫌われ役に設定できるといいのですが、あまり距離のある人、たとえば、「オバマの悪口をいう」なんてのじゃパワー不足。なるべく近くで、でも艇外の、たとえば、他艇の乗員をその役回りにできれば効果的なんですけど……。

ワタシの場合、ホテルの従業員をターゲットにすることもありましたね。感じ悪いフロントのヤローがいればしめたもの。
天気が悪くても、どこかが壊れても、そいつのせいにしてチーム内は円満に。言われている本人はそのことに気づいてもいないので、傷つくことないし。

この作戦、小中学校のイジメ問題にも応用できると思います。
先生方、うまいことクラス運営してください。
教頭先生がターゲットになるってのは、青春ドラマの定番ですな。
いや、夏目漱石の『坊ちゃん』もそんなだったっけ?

さてさて、ケン・リードはどうするのか?

まだまだレースは始まったばかりです。
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by Takatsuki_K | 2011-11-22 10:22 | ボルボ・オーシャンレース
ボルボ・オーシャンレースはスタートから10日。
大西洋に出てから、一人アフリカ西岸に寄せて一時はトップに立っていた「伝説のカマ」率いる〈グルッパマ〉は、その後風が変わり大きく遅れをとることに。
対して、沖出しの3艇、特に〈プーマ〉と〈テレフォニカ〉の2艇がガチンコのマッチレースを繰り広げ、スキッパー、ケン・リードのカミさんの誕生日にとうとうトップに立った〈プーマ〉。その後、さらにひっくり返した〈テレフォニカ〉。
これを書いている時点では〈テレフォニカ〉がトップで、〈プーマ〉がジワジワ追いついているところであります。

〈テレフォニカ〉といえば、やっぱりバウワー・ベッキンを連想してしまいますよね。
前回、〈テレフォニカ・ブルー〉のスキッパーとして、いいところまでいくも、座礁したりして、上がり下がりの激しいレース展開で結局3位。
インポートレースで4勝。レグでも2勝しているのに、総合3位って、残念。というか、なんというか。

改めてみると、このバウワー・ベッキンのVOR歴(というかその前のホイットブレット時も含め)はすごいですね。
1985-86 〈フィリップス・イノベーター〉
1993-94 〈ウインストン〉
1997-98 〈メリットカップ〉
2001-02 〈Amerスポーツ・ワン〉
  と、経験を積み、
2005-06 〈モビスター〉でスキッパーとなり、
2008-09 〈テレフォニカ・ブルー〉に続くというわけ。

〈モビスター〉は、レース中に沈んでしまったわけですが、そのときのクルーとして、スペインのフェルナンド・エチャバリエが乗っておりまして、この人、トーネード級の2005年の世界チャンピオンなんですが、〈ムビスター〉でバウワー・ベッキンと共に、まさに死ぬ思いをして生還。で、2008年の北京五輪ではトーネードクラスのゴールドメダリストに。すごい。
そして、2008-2009のVORでは、〈テレフォニカ・ブラック〉のスキッパーとして出場。
うーむ、そうですね。こういう下地があってのVORとういうことか。

このときのテレフォニカチームの一軍ともいえる、バウワー・ベッケン艇長の〈テレフォニカ・ブルー〉の方には、クルーとして、今回の〈テレフォニカ〉のスキッパーであるイケール・マルチネスが乗艇していたというわけ。
うーむ、スペインの長期戦略、恐るべし。
考えてみれば、コロンブスの時代には世界の海を征したスペインなわけですから、ここは一発やっちゃろか、てなことなのか?
国の経済は大丈夫なのか? そんなの関係ないか。
そうそう、スポンサーのテレフォニカというのは、スペインの大手通信会社で、モビスター(Movistar)もその子会社。

で、イケール・マルチネスの方も、2004年のアテネ五輪では49er級で金メダル。さらには、2008年の北京では銀。で、〈テレフォニカ・ブルー〉のクルー、〈テレフォニカ〉のスキッパーときてるわけであります。

〈テレフォニカ〉にはその他にも、歴戦のスペイン人が乗っておりまして、
Pepe Ribes 
2001-02 〈アマー・スポーツワン〉
2005-06 〈モビスター〉
2008-09 〈テレフォニカ・ブルー〉

Xabi Fernandez 
2005-06 〈モビスター〉
2008-09 〈テレフォニカ・ブルー〉

Pablo Arrarte 
2008-09 〈テレフォニカ・ブルー〉

Jordi Calafat 
2008-09 〈テレフォニカ・ブルー〉

と、このあたり、気心が知れていて、チームワークも良さそう。

さらに、前回の優勝チームからブラジル人が2人。
Joa~o Signorini  
2005-06 〈ブラジル1〉
2008-09 〈エリクソン4〉

Horacio Carabelli 
2005-06 〈ブラジル 1〉
2008-09 〈エリクソン4〉

テレフォニカ社はスペイン、ポルトガル語圏で大きなシェアを持つ国際的な会社のようで、ブラジルにもテレフォニカ・ブラジルという子会社があるもよう。2人のブラジル勢の乗艇で、広告効果も抜群ということか。

加えて、イギリスのベテラン、
Neal McDonald
1993-94 〈フォーチュナ〉
1997-98 〈シルクカット〉
2001-02 〈アサ・アブロイ〉
2005-06 〈エリクソン〉

さらに、もう絶対に座礁はしないぞ、ということか、ナビゲーターは、
Andrew Cape 豪
1993-94 〈トキオ〉
1997-98 〈トーシバ〉
2005-06 〈モビスター〉
2008-09 〈プーマ〉

と、改めて見てみると、強力なメンバーですなぁ、〈テレフォニカ〉。
さあ、第1レグも後半に突入か。目が離せません。
……おっと、この記事書いているうちに、〈プーマ〉が逆転してトップに立ってます。
いやほんと、目が離せません。


そうそう、ハルに大きなダメージを受けた〈サンヤ〉は早々と船積みしてケープタウンに。
マストを折った〈アブダビ〉は、一旦戻りマストを立て直して再び走りだしたものの、やっぱヤバイんじゃね? ということか、このレグはあきらめて船積みし、ケープタウンに向かっております。
ケープタウンでしっかり直して、第2レグ以降にかけようという意味です。
前に書いたように、ポイント制なので、こういう戦略もアリってことですね。
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by Takatsuki_K | 2011-11-15 13:35 | ボルボ・オーシャンレース
11月5日。いよいよボルボ・オーシャンレースの第一レグ、アリカンテ~ケープタウンがスタートしました。

なんだかヘンテコリンなスタートラインに、ブイをいくつか回らされ、もうクルーはクタクタか?
ワタシだったら、これから6500マイルも走るのに、あんなところでグルグル回らされてムッとするんだけど、参加選手達はプロなんで、これも仕事のうちと淡々と業務を続けるのか、いややっぱり、「なんだよこれはよー」と文句の一つも出るのか、分かりません。

で、いよいよ外洋へ。と思ったら、〈アブダビ〉がディスマスト。かなり低いところからボッキリいってます。

さらに、〈サンヤ〉が船体に重大なダメージ。

風速は30ノット程度で、共に、悪い波によるものということのようだけど、〈サンヤ〉のは、写真で見る限り何か流木にでも当たったのかなぁとも見えるし。
なんかもう情報が後から後から出てきて、観客側も大変ですが、とりあえず両艇はレースをサスペンドし港に戻り、修理中です。


ここで、今回のVORの勝敗決定方法についておさらい。

各レグ、優勝艇には参加艇数の5倍の得点が与えられます。
6艇が出場しているので、6艇×5で30点。
2位は25点。3位は20点。

インポートレースでは1倍の得点。
1位は6点。2位は5点。

昔は、各レグの所用タイムを加算していったと思うのですが、これだと、今回のように1度でもディスマストすれば、もう終わり……だったのが、ポイント制なら、次のスタートにさえ間に合わせれば、総合成績はまだまだ分かりません。望みはあり。

と、こうなると、戻って修理する力量も問われるわけで、ここんとこ、チーム力が重要です。


ということで、現在走り続けているのは、
〈グルッパマ〉
〈テレフォニカ〉
〈カンペール〉
〈プーマ〉     
の4艇。
以上、これを書いている時点でのポジション順位のママです。

〈グルッパマ〉のスキッパー、フランク・カマは、「伝説のフランス外洋レーサー(French offshore legend)」なんて書かれていて、ワタシのイメージとしてはマツコ・デラックスなんですけど、あ、カマだからそういうイメージだったのか? 勝手にイメージしてはイカン。
いや違うか「フランス外洋レース界の伝説」か?
「伝説」なんていうけど、1972年生まれだから、39才ですね。写真を見てもマツコ・デラックスとは全然違います。
legend=伝説、じゃないんだな、たぶん。この場合のlegendは「銘」。刻まれた名前、みたいな意味か。
「伝説」というと過去形なんだろうけど、「銘」は刻み続けられるものなわけで。

その刻まれた記録とは、最初は2000年から。というと28才か。この年には、いくつものタイトルをとってますね。
そして2010年3月には、無寄港世界一周早回りのジュールベルヌトロフィーを獲得。記録は48日7時間44分52秒。
ジュールベルヌトロフィーとは、無制限、無寄港世界一周のタイムを競う、孤高のトロフィーでありますが、ここに至るまで、数多の長距離外洋レースで優勝、記録を保持しているようです。が、たとえば「Transat Jacques Vabre」とか言われても、よく分からないんですよね。大西洋横断レースといってもいろいろあるみたいで。
すいません。勉強しておきます。

とにかく、このフランク・カマというセーラーは、この10年間かなり濃密な長距離外洋レースの世界に身を置いていたようで、いや、グルッパマ社との付き合いは14年に及ぶとあるので、24才の頃からの長距離外洋ドップリ生活ということになりますか。
長距離外洋レースと一言でいっても、かなり幅広く、モノハルとマルチハルでは全然違うし、フルクルーと1人乗り、2人乗りじゃ、これまた要素は全然違うし……。

そして、あらゆる長距離外洋レースを征し銘を刻んできたフランク・カマと彼のスポンサーであるグルッパマ(金融、保険会社)の最後の挑戦がこのボルボ・オーシャンレースということになるんでしょうか。

こうして見てみると、今回出場の6人のスキッパーの中では、このフランク・カマが長距離外洋レーサーとしては最も格上ということになりますか。
ボルボ・オーシャンレーサーということになると、優勝経験のある〈サンヤ〉のマイク・サンダーソンの方が格上ということになるんだろうけど。それを越えるlegendである、と。

長距離外洋レーサーらしく、インポートレースでは精彩を欠き下位に甘んじ、第1レグでも、スタート~ブイ巡りの間もなんだか後ろの方でチョロチョロしていたわけですが、いざ外洋に出ると違いますね。
昨夜、岸よりから一気に前に出て、現在トップ。

外洋レジェンドの面目躍如……って、ちょっとありきたりの表現ですいません。
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by Takatsuki_K | 2011-11-08 10:04 | ボルボ・オーシャンレース
土曜日のインポートレース、インターネットで生中継やってたの、見ました?
時差もあって、日本やマレーシアではちょうどいい時間帯にライブ放映されましたね。
ツール・ド・フランスにしても然り、ヨーロッパで昼間行われるスポーツ中継ライブは、日本、中国、東南アジアにはうってつけの時間帯に放映されるってことになりますか。

そのうえ内容も、解説陣はちゃんとしてるしバーチャルアイもあり、あれはもう完全にテレビ番組。我が家のインターネット回線は遅いんですけど、それでもほとんど途切れることなく見ることができました。
インターネット時代、恐るべし。

で、Camperは「キャンパー」と発音されてましたね。
まあ、Pumaを「プーマ」というか「ピューマ」というか、みたいなもんでどーでもいいか。
Pumaは日本じゃ「プーマ」ですよね。ワタシが高校生の頃から「プーマ」だった。
ところが、ピーター・レスターの発音は「ピューマ」に聞こえ、実際Pumaチームにいたジェリー・カービー(米国人)は「プーマ」と言ってた。
ま、どうでもいいですね。いや、書く方はちと困るんだけど。
でもこれで、Camperというスポーツシューズのブランドがあることを知ったわけで、これだけでもスポンサーとしても「うまー」なんでしょう。
で、やっぱ、「カンペール」でいいんだっけ?

      ※            ※

ピーター・レスターの解説(というより実況か?)は分かりやすいと思いませんか。結構訛りはあるけど、それがなんだかかえってワタシには聞きとりやすい。で、内容も、「なんで?」と思うことは良いタイミングで教えてくれていて。

ワタシ、ピーターと熱海で一緒に大野屋のローマ風呂に入ったことあるんです。ジャパンカップのとき。
「うはー、世界で一番でかい風呂だ……」
と小声でつぶやいていた。そりゃそうですよね。なんたって大きいだけじゃなく、ローマ彫刻みたいのがあっちにもこっちにもあって、我々日本人が行っても、「なんだこれ?」と唖然とするような大浴場なんだから。
で、なんでローマなのか?

ローマ風呂だけじゃなくてトルコ風呂ってのもあってさぁ、なんて話をした後、夜のパーティー会場に向かったら、そっちのホテルにはパリ風呂というのがあり、もうなんだか説明に窮する熱海の大浴場。

     ※        ※

ということで、開幕初日、顔見せ興業ともいえるインポートレースでは、イアン・ウオーカー率いる〈アブダビ・オーシャンレーシング〉が見事優勝。
なんか変なスタートラインで、変なコース設定で、変な風で、低レベルクラブレースみたいな舞台設定ではありましたが、あればあれで勝つの難しいから。

イアン・ウオーカーは前回のVORでグリーン・ドラゴンのスキッパーをやっていた人で、というよりも、96年のアトランタ五輪では470クラスのクルーで銀メダル。2000年のシドニー五輪ではスター級のスキッパーとして銀メダル。2001年にはGBRチャレンジのスキッパーとしてア杯に挑戦。2004年のアテネ五輪ではコーチとして英国女子キールボートチームを金メダルに導くという、英国ヨット界の王道中の王道といったらいいのか。日本でいえば、小松一憲さんみたいな感じ?

で、1970年生まれの41才。まあ、なんと申しますか、見た目が地味なんでナンですけど。禿頭ってのも、ヨットが上手い証だし。

この人の経歴を改めて見ると、五輪もア杯も外洋もという、現在日本のヨット界が夢に描くシームレスなヨット界の姿がありますね。


〈アブダビ・オーシャンレーシング〉には、クルーに一人、良く知ってる奴が乗っているんです。
Craig Satterthwaite。ラストネームは何て読むのか知らないけど。

ワタシがニュージーランドでトム・マッコールオーナーの〈サッシー〉というヨットに乗せて貰ってた頃、ユースのセーラーとしてRNZYSから派遣されてきていたクルー2人のうちの一人がこのクレイグ。
ヨットデザイナー、グレッグ・エリオットの甥だと聞きました。グレッグのお姉さんの息子、かな?
で、そのグレッグが〈サッシー〉のデザイナーであり、スキッパーで、ワタシはグレッグに誘われて乗ってたんだけど。

ユースのセーラーはパピーズ(子犬ちゃん)と呼ばれ、なんやかやと下働きさせられるわけ。日本風にいうなら丁稚ですな。レース中、ヨットの上では一人前の扱いを受けるのですが、レース後はタバコ買ってこいとかテンダーで送り迎え要員とか、あれやこれやで。

クレイグは大柄で木訥&寡黙で素直な良い奴でした。
レース後のパーティーの席で、
「タカサン、タカサン。日本語のできる娘連れてきたよ」と、なにやらムチムチのキウイ娘を紹介してくれたり。いや、別に女の子紹介してくれたから良い奴って訳じゃないんですよ。

泊まりがけで島まで行くレースがあって、島のビーチでBBQパーティーがあったんです。
100人以上いたかなぁ。こちらは大人グループでワサワサしていたんだけど、ふと見ると、ビーチでクレイグが別の若い奴と殴り合いの喧嘩をしているわけ。どうやら「俺の彼女にちょっかい出した」みたいな争いらしいんだけど。波打ち際でスネのあたりまで水に浸かって水しぶきを上げながら殴り合いの喧嘩って、青春映画かよ。
大人達は「若いのう」という感じで微笑ましく静観の構え。止めに入るでもなく悠然とビールを飲み続ける。
若い連中は回りを取り囲み「よーしクレイグ、やっちまえ」と囃し立てる男子あり、「やめなさいよ」と止める女子あり。沖合には錨泊中のレース艇。沈みゆく夕陽。
いやぁ、青春だなぁ。

そんなクレイグも38才ですか。んで、ワッチキャプテンですか。
あの時海岸で殴り合ってた相手が、実はカンペールチームのワッチキャプテンで……なんてこぼれ話があったら面白いのに。無いです。

で、こういうのも、ジュニア~ユースと進み、ここで大型キールボートに割り振られて経験を積んでいくというヨットクラブのプログラムが、こうした優秀なセーラーを生んでいるわけですよね。

でもって、こういう知り合いが乗っていると、やっぱそのチームを応援したくなっちゃいますよね。

〈アブダビ・オーシャンレーシング〉初日の優勝、オメデトウございます。

そして今週末、いよいよ第1レグ、ケープホーンへ向けてスタートとなります。

クレイグ、Good luck!!
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by Takatsuki_K | 2011-11-01 09:24 | ボルボ・オーシャンレース