ヨットの事を考える評議会


by Takatsuki_K
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島回りは面白いか

なるほどなぁ、「挑戦」感か。>(前記事のコメント参照)
島を回って帰ってくるってのは、山の頂上を目指す、みたいな達成感があり、それに対する挑戦感があるって事なんでしょうか。

ただこれも、何度も同じ島を回っているうちに達成感は薄くなっていきませんか? ワタシなんかは、徒労感を感じるようになって、ここ何年かは島回りレースにはさっぱり魅力を感じなくなっていました。

他のセーラーも似たような感触なんでしょうか、大島レースあたりも一時はどん底でしたよね。最近また息を吹き返したようで、新たな外洋レーサー層がじょじょに出現し始め、島を回る達成感を新鮮に感じる世代が増えてきたという事なんでしょうか。


こうした達成感は、それが分厚い壁であるほど挑戦しがいがあるといえる訳で、シドニーホバートレースなんかは、毎年のように海が荒れ、ホバートに到着するという達成感がものすごいんでしょうねぇ。

ワタシも1度だけ出たことあるんですけど、なんたって寒い!! まあ、最近はいい衣類ができたので、この辺りは相当改善されたのかもしれませんが、それでも古い30ft艇みたいので出ている人いますから。あれ、そーとーの達成感あると思います。

この辺りの「挑戦」感は、まさに人それぞれで、それぞれのスキルに合わせたなんとか達成できるというギリギリの困難を持たせるレース設定がキモって事ですね。

初島DHの場合、その困難を「距離」や「海況」ではなく、2人乗りという別の困難さに持っていったところが、新たな「挑戦」感をかき立てているって事でしょうか。

また、眠いの我慢するのって何より辛いと思うのですが、それを、早朝スタートというフォーマットの変更で乗り越えているわけで、
このあたり、参加者の身になって、参加者のレベルに合わせた「ギリギリの困難」を主催者側がうまく設定しているなぁ、と思います。
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by Takatsuki_K | 2008-06-30 21:18 | ヨットレースを考える
さて、初島ダブルハンドレースです。
今年は81艇のエントリーとか。
すごいなぁ。

なぜこんなに人気があるのか、頼まれたわけでもないのに、勝手に考察してみました。


まず、やっぱりみんな、いつものクラブレースより「少し上の興奮」を求めているのではなかろうか、と思うわけです。

で、ダブルハンド、と。

なんといっても2人乗りというところが特徴なわけですが、となると、基本はオーナーも舵を持つ、あるいは重要なポジションを担う事になるわけで、今米国で人気のワンデザイン艇の要素が含まれます。

また、ここでは勝ち負けの他に、完走するという目標もあります。
一つ上の興奮です。

と、ここまでは、誰でも考える事だと思うのですが、もう一つ思うのが、船が大きいという事が必ずしも得にはならないという事。

ヨットレースでは、ハンディキャップ制度といっても、やっぱり先にフィニッシュした方が気持ちいいわけです。
ファーストホームして修正で負けても、まあまあだった、という気になれませんか?
小型艇の場合、修正優勝するというワンチャンスですが、大型艇はファーストホームと修正優勝の両方狙える訳でもありますし。

やっぱり、先にフィニッシュした方が気持ちよく、でもそれは腕の差というより船の大きさ(絶対スピードの差)によるわけで。なんだか不公平だなぁと、小型艇に乗っていると思うわけです。

ところが、ダブルハンドの場合、大きな艇を2人で操るというハンデを背負うわけです。
25ftだったら、最後までスピンを揚げていられるかもしれないけど、40ftのマストヘッド艇のスピンなんて「そろそろ降ろさないとヤバイよね」状態になりますよね。

これ、ハンディキャップ制度の問題点を、ちょっと打ち消している要素ではあるまいかと思います。そこんところのバランス感が、受けている要素なのではあるまいかと、思われます。

ま、それじゃあ、誰が主催してもダブルハンドなら盛況になるのかというと、そんな甘いもんじゃないとは思いますけど。

で、これまではクラブ独自のPHRFで行われていたわけですが、イベントが盛り上がり、近隣クラブから広く参加艇が集まってくると、ハンディキャプシステムも広域性のあるものが必要になるのでしょう。
今年からORCC部門も採用されたようです。
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by Takatsuki_K | 2008-06-27 23:14 | ヨットレースを考える

ORR

米国では、ORR(Offshore Racing Rule)ってのがあるみたいですね。
http://www.ussailing.org/offshore/ORR/
知らなかった。

ちらっと読むと、IMSの焼き直しみたいなものか。

あー、ヤヤコシイ。
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by Takatsuki_K | 2008-06-26 11:21 | ヨットレースを考える
ちなみに、
日本のIRCの公式ホームページは→こちら

ワタシもまだ全部読んでいません。スイマセン。
ちらと読んだら、IRCコングレス会議報告で、フランスの代表者から、
------------------------------------------------------------
IRCの計算法が明確でなく、公平かどうかが疑問。具体的にはハルファクターに関して、どのようなパラメーターがこのファクターに影響をあたえるかを公表して欲しい。特にアコモデーションファクターは主観的であるの、もっと合理的なやり方を採用してもらいたい。
採決:否決
------------------------------------------------------------
ってのがありました。
みんな同じようなこと考えているんですね。

他にもいろいろ「なるほど」と思うような意見が各国から出ていてとても興味深いです。
IRCが越えなくてはならない壁がいっぱいあることが分かります。

ちなみに、このHP誰が主体として作られているのか、よく分かりませんでした。日本IRCオーナー協会? JSAFのIRCの係の人?
  →下記、ゆうさんのコメントにより、このHPは
    「JSAF 外洋統括委員会 IRC小委員会」
    が作成していることが判明しました。追記します。
                 (2008/7/1)

ウエブで検索したら、
「IRC普及委員会」
ってホームページが見つかって、これがやたら安っぽい作りで……。
と思ったらなんか全然関係ない団体でした(^_^;)

ちなみに、本家は→こちら
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by Takatsuki_K | 2008-06-25 07:57 | ヨットレースを考える

ハル・ファクター

IRCルール-------------------------------------------------------
27.2 Hull Factor

27.2.1
Hull factor (HF) is an assessment by the Rating Authority of the features of the boat and their character and efficiency when compared to a basic cruising configuration.

27.2.2
Stripped out interiors, the use of light and hi-tech structures and/or materials, removal of furniture or other fitted equipment, etc. may lead to the application of higher than standard hull factor to compensate for potential increase in performance. Such features shall be declared to the Rating Authority.
-------------------------------------------------------------------

JSAFの出している日本語訳(2007/12/25翻訳第一版)----------
27.2.2
内装を剥ぎ取った艇、軽量なハイテク構造および/または材質を使用いた艇、家具または他の装備などを取外した艇などは、パフォーマンスを向上させる可能性があるため、標準的なHull Factor とより大きい値を適用することがある。このような特徴はレーティング・オーソリティに申告されなければならない。
-------------------------------------------------------------------

これ、やっぱりニュアンスがだいぶ違うかなと、

ワタクシが勝手に訳させて頂いたのがこちら-----------------------
27.2.2
内装のストリップアウト、軽量なハイテク構造および/または材質の使用、家具または他の装備などを取外す、等に関して、これによるパフォーマンス向上の可能性を無効にするため、通常値より大きなhull factor値を設定する。
このような特徴はレーティング・オーソリティに申告されなければならない。
-------------------------------------------------------------------

うーん。
may leadをどう訳すのか。「導く」としたのではちょっと違和感あるし。
また、最後の段、Such featuresも「このような特徴」ってのも何かへんで、「こうした行為」というか、「内装を軽量化する事によってパフォーマンスを上げようとする試み」って意味ですよね。代わりのいい言葉が見つからない。
翻訳って難しいですね。

ようは、居住性を犠牲にした軽量化や、高価な材質(ハニカムコアのテーブルトップ等)を使っての軽量化は、これを禁止する訳ではないけれど、Hull Factorの数値を使って「そんな事しても無駄」になるようにしてあるかんね。
って事ですね。

で、でっかい冷蔵庫がついていればボーナスが貰える、って訳でもないようなので、この「hull factor」ってのは、やっぱり「居住性を犠牲にした性能向上」に対するペナルティーという意味合いの数値のようですね。

このあたりが、あの日本語訳だと分かりにくい。で、はまっちゃった人がいる、と。

どうなったらどのくらいペナルティーなのかはブラックボックスなわけですが、ここの所の手綱さばきがIRCテクニカルコミティーの腕の見せ所なんでしょうね。
ラテンの人達は、日本人以上にこういうの食いついて来そうですからね。あ、議事録読むとフランス人がさっそく食いついてきている(^_^;) あっさり否決されてるけど(^_^;)(^_^;)

たとえばパイプバースなんて、軽量化というよりも使い勝手の良さで採用したいところ。2オーバーナイト程度のレースなら、マットレスも無い方が使いやすいと思うんだけど。
これもペナルティーの対象じゃ、ちと困る。

等々考えると、この辺り、IRCテクニカルコミティーの「潮っけ」も試されているのかも。
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by Takatsuki_K | 2008-06-24 07:22 | ヨットレースを考える

おまけ

IRC証書には「hull factor」という数値がありまして、これ、まあだいたいの基準は決まっているようなのですが、ルール上はこんな感じ。

IRCルール
27.2.2
Stripped out interiors, the use of light and hi-tech structures and/or materials, removalof furniture or other fitted equipment, etc. may lead to the application of higher than standard hull factor to compensate for potential increase in performance. Suchfeatures shall be declared to the Rating Authority.

内装を剥ぎ取った艇、軽量なハイテク構造および/または材質を使用いた艇、家具または他の装備などを取外した艇などは、パフォーマンスを向上させる可能性があるため、標準的なHullFactor とより大きい値を適用することがある。このような特徴はレーティング・オーソリティに申告されなければならない。

日本語版は誤植ですね、
標準的なHullFactor とより大きい値を適用する
  ↓
標準的なHullFactor より大きい値を適用する
でしょうね。 ま、些細な問題。

で、英語の正規版の方が趣と申しましょうか、含蓄と申しましょうか、「悪あがきはすんなよ」的な雰囲気がにじみ出ているような感じがするので英日、両方載せておきます。

……と、勝手に転載したらダメかな?
ダメなら消します。
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by Takatsuki_K | 2008-06-23 00:22 | ヨットレースを考える
ヨットレースにおいては、ルールの盲点をつくルールチートもつきものです。
シングルナンバーのハンディキャップ制度下に於けるオプティマイズも、1つしかハンデ値が無いというルールの根本的な欠点をついたルールチートと言えなくもありません。

チート(cheat)には、イカサマをするとか不正をするとかいう意味がありますから、なんだか卑劣な行為のようにも聞こえますが、ルールに沿って行うわけですから、なんら非難されるような事でもないと思われます。
ヨットレースのみならず他のスポーツでもよくある事で、競技者の進化にルールの方がついていけていないというだけの話です。

さて、「IRCとオプティマイズ」で書いたIRCに於けるオプティマイズも同様で、ルールに基づいて、改造後に適正な申告をし計測を受け直すわけですから、けして不正をはたらいている訳ではありません。

ワタシが興味を持っているのは、この取り組み(クルージングタイプのボートの内装をはぎ取って軽量化する)に対して、IRCテクニカルコミティーがどういう対応を取るか、という事です。

これまでのハンディキャップシステムでは、やはりどうしても軽い船の方が有利になっていた訳で、それじゃあと、単純に重くて腰の軽い船が有利になるようにしてしまうと、今度はそれに対応したいびつな船ができてしまうわけで……。

IRCはこの問題をブラックボックスという形で解決しようと考えたのではなかろうか、と思うわけです。
理詰めでこの問題を解決するのは難しく、主観(subjective elements)によって判断する。
ということは、早い話が、
「俺に任せろ」
ってことなのではなかろうか、と思うわけです。

日本のオーナーが考えるような事は、すでにヨーロッパでは誰かが考えているはずで、もうとっくに試されている事だと思うんですね。
で、「悪あがきであった」という結論に達しているのではなかろうか、と思うんです。
みんな内装引っ剥がしたりしていないみたいですから。

とはいえ、この目で確かめないと納得できません。
日本では、日本の誰かがやってみる。
これはかなり意味がある事だと思います。

人柱ってやつですか。

ちなみに、ルールチートに関しては、IRCルール2.5で
「レーティングの割りに速い船なんて造ろうと思うなよ」
というIRCの精神が記されています。

これ、すごい宣言ですよね。
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by Takatsuki_K | 2008-06-21 19:02 | ヨットレースを考える

IRCとオプティマイズ

ボックスルールではレース毎にオプティマイズしなければならない。という話をしました。

ハンディキャップの数値を1つしか持たないシングルナンバーのハンディキャップ制度の下でも同様の事が起きます。

強風下でも軽風下でも同じハンデ値を用いるわけですから、
○強風下では、
実効水線長が長く復元力が大きい艇が有利
○軽風の日には
軽くてセールエリアの大きな艇が有利
になります。

水線長が長い、排水量が軽い、セールエリアが大きい、復元力が大きい、といった要素はいずれもハンデ値を高める要素です。
最終的に同じハンデ値にするためには、どれかの要素を大きく取り、どれかを少なくする、という選択肢があるわけで、結果として、同じハンデ値でも、軽風向け、強風向け、上りに強い、追っ手で速い、といった性格の違う船ができるわけです。

大きな大会は何レースも行う事でそうした有利不利は薄まる事になるわけですが、それでもその地域と開催時期によって風速の傾向がありますから、船を設計する段階から目標となるレガッタを決めてデザインされ、オプティマイズされていきます。

さて、ここで。こうした要素の中から、「軽量」という事を考えてみます。

軽風下では艇体重量が軽い方が有利なはずです。同時に、船が軽いという事は、強風下でもやっぱり有利なわけです。
また、軽量化の為に復元力が小さくなってしまい、強風下では大きなセールを展開できないとしても、重量が軽いということは駆動力が少なくても同じスピードが出るという事ですから、やっぱり軽量というのはメリットがあります。
あとはハンデ値とのバランスの問題になります。

おまけに、強風時にヒールを起こしたりデパワーしたりするのはいろいろ方法が考えられますが、微風時のアンダーパワーはどうしようもありません。

という事で、シングルナンバーのハンディキャップ制度の下ではどうしても軽い船が有利になってしまいます。

で、これまでのシングルナンバーハンディキャップでは、内装のコッテリしたクルーザータイプの艇のオーナーから、
「重い船では勝てない」
という苦情が出ていたわけです。

IMSでは、風速、風向によってハンデ値を変えるという方法でこの問題を回避しようとしたわけですが、その結果はまた別に書くとして、……IRCです。

どうもIRCでは、こうした「重い船の軽風下での不公平感」をどうにかするハンデ値になっているのではあるまいか、
そこが世界的に受け入れられている理由なのではあるまいか、
と、想像するのですが、どんなもんでしょう?

今、ジャパンカップに向けて、内装を取り払って軽量化し計測を受け直しているレーサー/クルーザーがあります。
IRCのテクニカルコミティーは、このオプティマイズ行為に対してどういう対応を見せるのか。かなり注目しています。

ワタシの個人的な意見としては、このてのオプティマイズ行為を認めてしまっては、IRCの評価は一気に下落すると思います。
懲罰的なキツイハンデを付加するべきだと、個人的には思いますね。
じゃないと、みんなこうした無意味な改造をしなくてはならなくなる訳ですから。

このあたり、意見が分かれるところでしょうが、みなさんはどうお考えですか?
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by Takatsuki_K | 2008-06-18 21:36 | ヨットレースを考える
どーすりゃいいのか 2008年6月で、

○クラブレースは全国共通のPHRF(仮称Jキャップ)で
○選手権試合にはIRCを

とした理由をまとめてみます。


まず、ここでの「選手権試合」はグランプリを指してはいません。あくまでも、グランプリはレベルレース、ボックスルール、ワンデザインでの着順勝負だと思うので、今の状況では日本でグランプリを望むのは無理があるだろうと思います。

クラブレースよりもちょっと上の興奮
そんなイベントを選手権試合と簡単に書き表してみました。実際には選手権というよりもっと気楽なイベントと考えてもらってもいいのかもしれません。

ここでは、海外で流行っているワンデザインクラスやボックスルール艇にとっても公平感のあるハンディキャップ制度が必要です。
じゃないと、いつまでたっても着順レースができませんから。

となると、大きなゼネカーやバルブキールなど、近年人気のクラスに厳しいIMSでは論点7-1の公平感がが無いと思われます。
今年からORC-Iになってどのように修正されたかは注目するところですが。

そもそもIMSは、論点7-1の公平感があまり無く、また論点2-2の船のサイズ問題もあるわけで、その割りにはIMSの計測は時間もお金もかかりすぎます。
クラブレースから「ちょっと上の興奮」を得る為に、大げさすぎるシステムだと思われます。

じゃあ、IMSの簡易版であるORC-Cはどうか。
IMSの流れを汲んでいますから、ワンデザイン艇にとって公平感が無い、という問題はそのまま引き継いでいました。
そのうえ、証書の発行には、
○計測を受けたもの
○自己申告によるもの
○IMS証書から算出されたもの

と、大きく分けると3つのアプローチから発行される証書が混在しているため論点7-2の公平性も低いと思われます。
実際、不満を口に出している人も少なくありません。

これなら、公平性としてはクラブレースで用いられるローカルPHRFで十分。わざわざお金を出してORC-Cをとる気にはならない。
と考えてしまっても不思議はありません。

しかし、実際問題、ひとつ上の興奮を得るため、多方面から参加艇が集まってくると、ハンディキャップシステムには論点7-2的公平性が求められてきます。

その点、IRCのエンドースド証書は、かなり簡易ではありますがすべての人が同様のルーティーンでの計測を受けるわけですから、論点7-2的公平性はORC-Cよりずっと上。
論点7-1の公平性がキモになるのですが、今、世界的に多くのハンディキャップイベントで採用されており、多くのセーラーの意見も反映されて「それなりの数値」を出しているといえるのではないかと思えるのです。

実際、この部分の信頼感こそが、IRCの艇数が増えている要因だと思われます。

筆者の経験の範囲内での感覚では、特にサイズや形状の大きく異なるボート間の違いを、なかなかうまく表しているんじゃなかろうか、と感じます。
対して、IMSは、似たような形、似たようなサイズの艇間でのわずかな差を公平に(特に論点7-2的公平性)表していると思います。
クラスを決めてある程度サイズを揃えた上での、かなり本気なハンディキャップレースには向いているのかもしれません。それでも、論点3に述べたように、IMSではレベルレースは成立せず、今ではボックスルールにグランプリの座を奪われているという感じがします。

という事で、現時点でのちょっと上の興奮の為のハンディキャップはIRCが最適なのではなかろうか、と結論づけてみたわけです。
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by Takatsuki_K | 2008-06-16 16:00 | ヨットレースを考える
グランプリレースは着順勝負のボックスルールで……とはいっても、そうそう簡単にはいかないわけで。

それは何でか。

ボックス枠の中で自由設計ですから、艇の性能は様々です。

例えば、TP52クラス。
ワタシが乗っていたのは第3世代と呼ばれるデザインでした。
そもそも、TP52はその名の通りトランスパックレース用に開発されたクラスでしたが、その後、レースの場がインショアに変わっていきました。
50ftサイズの手頃なグランプリクラスが無かったという事もあるのでしょうが、クラスルールが長距離の外洋レースにはちょっとそぐわないという事もあったのかもしれません。

という事で、インショアのブイ周りレースが主体となっていきました。

ダウンウインドがメインとなるトランスパックレースとインショアのブイ周りでは適したデザインは変わってきますから、TP52にも第2世代のデザインが登場し、さらに第3世代も完成。
となると、第1世代のデザイン艇では勝負にならないという状況になっていきました。
それなりに改造したりしているのですが、いかんともしがたい状況になっていきます。

地中海で大人気となった現在では第?世代になっているのか分かりませんが、第3世代のボートはもう過去の船になっているようです。あの頃はあんなに速かったのに……。

他人より速い船を所有する。というのは、レースヨットオーナーの夢でもあり、それが実現できる可能性があるのがグランプリの世界なのです。
「自分の船だけが速い」という夢のような状況を得ることができる、ということは、「自分の船だけが遅い」という悲しい事態になる可能性もあるわけで……。

新艇なら必ず速いというわけでもなく。「外れくじ」もある訳で……。
さらには、レースコンディションによって、いちいちオプティマイズしなくてはならないという事でもありまして……。

そうした競争を楽しみたいという人もいるわけで、だからこそこうしたクラスがあるわけですが、たいそうお金がかかる世界です。

となると、同じ予算でキャンペーンを行うには、船のサイズを小さくしなければならなくなります。
しかし、日本のオーナーは予算内でなるべく大きな船が欲しいと思っている方が多いようで、となると、こうした層のオーナーにはこの手のグランプリは楽しめないし好まれない。

と、いうことで、「日本じゃ無理」と思うわけです。
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by Takatsuki_K | 2008-06-15 12:42 | ヨットレースを考える