ヨットの事を考える評議会


by Takatsuki_K
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<   2009年 06月 ( 9 )   > この月の画像一覧

昨年10月にスペインをスタートしたボルボ・オーシャン・レースの面々は、全10レグ37000マイルを走りきり、ついにロシアのサンクト・ペテルブルグにフィニッシュしました。

総合成績としては、レース序盤から<エリ4号>の圧倒的なリードで、後半は勝負という意味ではちょっと面白みにかけたともいえますが、出ている選手達にすれば、2位でも3位でも、一つでも上を目指して最後まで走りきることはとても過酷なものだったんでしょうねぇ。

そんな過酷な2位争いも、第9レグスタート直後に<テレフォニカ・ブルー>がオンザロックして勝負アリ。
<プーマ>の2位がほぼ確定したところで、スキッパーのケン・リードからEメイルがありました。優勝できなく悔しいというより「2位で良かった~」って感じみたい。
シンガポールで会った時も、奥さんが、
「だってあなた最初の挑戦でしょ。トーベン・グラエルだって前回はサッパリだったんだから。一回目なんてこんなもんよ」
と慰めてましたけど。本人はレースを本当に楽しんでいるようでした。常に前向きな男。
こりゃまた次回も挑戦か?

スポンサーとしては、プーマが一番成功したんじゃないですかね? スポーツ用品業界内では、「アディダス、ナイキ、の下」ってイメージだったと思うのですが、すっかりCoolなイメージになってませんか? 

とにかく2位のポジションで最後まで走りきること自体が、ものすごく大変なことだったはず。で、それは圧倒的なリードで優勝した<エリクソン4>にもいえることかもしれません。
ポイント的にどんなにリードしていても、途中リタイアになっては意味がないのだから。やっぱり、相当なプレッシャーの中で戦い続けてきたに違いありません。

となると、<テレフォニカ・ブルー>の第9レグ、マストランドスタート直後のオンザロックは本当に残念だったでしょうね。

昨日、ちょうどそのシーンをテレビでやっていました。
スタートで勢いよく飛び出した直後。ここぞという所でのオンザロック。岩場にガッツリ咬んじゃったみたいで、悪戦苦闘するさまが映し出されていました。2時間離礁できなかったとのこと。結構波があったし、へたしたら沈んでましたね。あれ。

スタート直後だけに周りには観覧艇が多数。警察のボートで引っ張ってもらおうと、ウインチに太いトーイングロープをかけたのですが、一発でウインチドラムが吹っ飛んでました。ありゃカーボンなのかな? うはー。

すぐ後を走っていた<プーマ>のケンリードは、<青テレ>がオンザロックするところをまさに目撃。「うひゃー、あれ見ろよ」と、ケンもだいぶ焦っているさまが映し出されていました。

当の<青テレ>スキッパーのバウワー・ベッケンは、なんか笑っちゃってましたね。人間、ホントに動揺すると笑っちゃうんでしょうねぇ。
対して、ナビゲーター(Simon Fisher)はもう泣きそう。青島沖でのオンザロックは海図に無い浅瀬といってました(この時のナビはTom Addis)が、今度のはナビゲーターのミスか? もうホント、可哀想なくらいガックリしょげかえり、何度もバウワー・ベッケンに謝ってました。

やはり近くにいた<グリーンドラゴン>のナビゲーター、イアン・ムーアは、このナビゲーター氏には同情的なコメントを寄せています。自分がオンザロックしていた可能性も、と。
イアン・ムーアという人、何度か一緒に乗ったことがあります。口数少なくマジメで冷静、常に落ち着いている好青年です。テレビ映像では、<テレフォニカ・ブルー>のオンザロックを目の当たりにした後、手元のパソコン(デッキに持ち出して電子海図が見られる)をなにやら必死にいじくってました。気持ち分かるなぁ。「ええーっ。おいおい、俺たち大丈夫か?」なんて、不安になりますよね。こういう時の他艇ナビゲーターは。

なんでそんなところでオンザロック? 
その辺りのこと、ウエブサイトを漁ってみたのですが、あまり詳しく書いてありませんね。

ワタシの想像では、これ、紙海図にはこの岩の存在が記されていても、パソコン出力のナブソフトに表示される海岸線情報には表示されていなかった、ということではないでしょうか。いえ、あくまでも想像ですけど。
できるナビゲーターなら、スタート前に紙海図と電子海図(海岸線情報)と見比べてチェックしているはず。
<テレフォニカ・ブルー>のナビゲーターはそれ、してなかったんじゃないかなぁ。
ケン・リードの記事によれば、<プーマ>のナビゲーターはこの岩を把握していたようでもあります。9月にケンに合うので直接聞いてみます。


そういや、一昨年の伊豆石廊崎のレースで、先行艇がガッツリオンザロックしたことあったなぁ。
ワタシらは紙海図見て走っているので自信はあったのですが、その後、急にレースコミッティーとおぼしき船が近寄ってきてコースを指示しはじめて、それも、こっちが思っているのと反対方向を示すもんだからどうしたもんか迷いましたよ。ヨットは結構なスピードで走っているし。

結局、自分を信じて走り、オンザロックはしませんでしたが。

あの辺りも、ほとんどのGPSプロッターに表示される海岸線情報では、詳しく表示されないのでは?

やっぱりGPSプロッターに頼らず、紙の海図を使いましょう、ってことですね。
ま、ワタシの乗ってた艇にはGPSプロッターに海岸線情報が入ってなかったんですけどね(^_^;)

ということで、今週末の7月5日(日曜日)。東京湾マリーナで、海図をつかったナビゲーションのセミナーがあります。
参加無料、とのことです。
お問い合わせは、、、
東京湾マリーナ
電話03-3648-6354
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by Takatsuki_K | 2009-06-29 13:20 | ボルボ・オーシャンレース
コリア・マッチでの準決勝。
パオロ・チアン対ベン・エインズリー戦第2レースでの風上マーク攻防。
……の続きです。

発端がこの記事 →こちら
f0171353_17404741.jpg

エインズリ(青艇)は、上図のようにタックして抑えておけば良かったんじゃないの?
このタック、リスクがあるのかな?

と、書いたところ、現役マッチレーサーから、

「そりゃやっぱ無理でしょ」
とのお便りがありました。
それを記事にしたのが、こちら

いやー、マッチレースは奥が深いのう、と感心していたら、今度は中村匠選手よりお便りがありました。

このケースでのポイントは、
○チアンがスターボードレイラインに対してどのくらいの距離にいたか
○エインズリーがポートに返してから何秒くらいでミートしたのか

なんですが、テレビで見た感じだと、図2-1なんで、これを元に話を進めましょう。

図2-1のようなタックが無理なら、エインズリにはどんな手が残っていたのか?

匠選手のご意見は、下図のようにチアンの前を横切ってからまだ走り、レイラインを越えてからタック、という戦術。
f0171353_17424471.jpg

ほー、レイラインを越えるのか。

で、黄艇の内側にオーバーラップしてゾーン(イラストピンクの円)に入る。「6」のポジションですね。
これで、黄艇は青艇にマークルームを与えなければならなくなります。

なるほど。

しかし、「6」の位置でオーバーラップできなければ、立場は逆転。先にゾーンに入った黄艇に対し、青艇がマークルームを与えなければならなくなります。【規則18.2(b)】

ところが、黄艇はタックしなければマークを回れません。
黄艇がタックしようとしてラフ。風位を越えた瞬間に規則18.2(b)の適用は終了します。【規則18.2(c)】
青艇は黄艇に対しマークルームを与える必要はなくなります。
なおかつタッキング中の黄艇は青艇を避けていなければならず、タックが完了してもポート/スターボで青艇に航路権がある、、、と。

ふーむ、なるほど。
さすがJYMAランキング1位、ISAFランキング66位の中村匠選手。


さて、
じゃあ、仮に、チアンがスターボードレイラインギリギリ(タックしてそのままマークを回るシューティング・スターボードレイラインというらしい)に位置していたらどうなるか?

こうなると、エインズリーにとって、前でタックするオプションは無いといっていい。
エインズリーにとってチャンスがあるとすれば、あえてチアンの後ろを通ること。
なんだそうな。

あえて後ろを通る??
それを図にしたのが下図。
f0171353_17432664.jpg

エインズリはポートレイラインを少しオーバーしてタック。チアンがタックした後真後ろにつけるような位置にもっていく。
両艇の位置関係によって、青艇は少しスローダウンするなり、スターボードタックの時に少し低めに走るなりする必要があるかもしれない。
なにより、リードしているにもかかわらず、先に回航することをあきらめるのは、
「かなり冷静さが必要でしょう」
と匠選手はいう。

いや、確かに。

しかし、ここで青艇は黄艇のすぐ後ろにつけて、テールツーノーズの状態で上マークを廻ることで、図6のように最初のジャイブで前に出られる可能性が高い。

なるほど。
うーん。マッチレースは奥が深い。

中村匠選手。貴重な解説、ありがとうございました。

さあ、この局面。
あなたなら、、どーする?
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by Takatsuki_K | 2009-06-24 17:48 | マッチレースもあるでよ
オーストラリアの若手、トーバー・ミルスキー選手が優勝しました。
クルーもみんな若いです。

セミファイナルへ進んだ4チーム、
アダム・ミノプリオ(NZL)
イアン・ウイリアムス(GBR)
マシュー・リシャール(FRA)
そして、
トーバー・ミルスキー(AUS)
と、どれもワタシが以前KAZI誌で書いた「第4世代」のマッチレーサー達。なんか、応援したくなります。

アメリカズカップの方があんな具合みたいなんで、これからは4G(fourth grneration)ですかね?

WMRT(World Matchracing Tour)2009は、
3/10~3/15 フランス
5/27~6/1  ドイツ
6/2~6/7  韓国
6/16~6/21 ポルトガル ←ここまで終了
6/29~7/5  スウェーデン
9/1~9/7  スイス
9/9~9/13  オランダ
9/22~27  ブラジル
10/5~11  バーミューダ
12/1~12/6 マレーシア

決勝戦のマレーシアMonsoonCupを除く全9戦のうち、5戦の成績をカウントし、MonsoonCupの得点を加えた総合得点で年間優勝が決まります。

来週はもう第5戦(スウェーデン)。
7月~8月はお休みで、9月に入ると一気にスケジュール消化なんですね。

WMRTのホームページはこちら
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by Takatsuki_K | 2009-06-23 08:20 | マッチレースもあるでよ
2009年度の第4戦となるポルトガル・マッチもラウンドロビンほぼ終わり。が、こちらマレーシアでもテレビ中継は無さそうです。

まあ、それはおいといて。


先日書いたコリア・マッチでの準決勝。ベン・エインズリー対パオロ・チアンの第2レース。上マークでの攻防について。
さっそく現役マッチレーサーからご意見が。

やっぱり、下図(図2-1)みたいにタックするのはキビシイのでは?
とのこと。
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風速にもよるけど、ここでタックするには5ボートくらい先行していないと難しいのではなかろうかということです。

イラストにしてみると下図(図3)のような感じ。
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青艇(エインズリ)は、「1」から「3」でまずタック。
2つめのタックしようとしてラフを開始。「4」の位置で風位を越えてからクローズホールドになるまではタッキング中ですから、他艇を避けていなければなりません。

そこで黄艇(チアン)は「5」のようにラフしてエインズリのタックを阻止。

青艇は2度のタックで艇速がかなり落ちているはずですから、黄色艇は「6」の位置関係まで楽々行ってしまうのではないでしょうか。

ということで、黄艇は青艇をマークの外まで連れ出して勝負アリ。ということですか。


マークとの位置関係はワタシが適当に描いたものなので、もしももっと遠ければ。たとえば下の図4のように。
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青艇は黄艇の前を完全に横切ってからタックして「6」のポジションにもっていけば、青艇の勝ちってことなんでしょう。が、黄艇のチアンもたまたまではなく、意図をもって図2-1のポジションをキープしていた訳でしょうから。やっぱこの勝負はチアンの勝ちってことですかね。

いやー、このあたり、ホント興味深いですね。
で、難しい。


たとえば、図3の「5」のポジションで青艇が先にゾーンに入っているように描いちゃったのですが(たまたまです)、これだと青艇は内側でオーバーラップしていることになるのだから、また話は違ってくるのかな? 黄艇は青艇にマークルームを与えなければならない?

……と、さらに謎は深まりつつ、次号へ続く。
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by Takatsuki_K | 2009-06-20 13:36 | マッチレースもあるでよ
WMRTは、第4戦となるTroia Portugal Mach Cup(ポルトガル)が今日から開幕。
テレビでやるかな? 不明。

ということで、今月頭に行われていたコリア・マッチの準決勝、パオロ・チアンとベン・エインズリー戦を振り返ってみます。準決勝はいい風が吹いており、3勝先取で行われています。

第1レース
遅れをとったエインズリーはゼネカーホイストにも失敗。セール途中が捻れるいわゆる提灯状態に。それもかなりキッチリ巻いてしまったようでなかなか戻りません。
しかたがないのでハリヤードを降ろしたところで、フットが海中に。底引き網状態になってしまい万事窮す。
ありますね。えんやとっとの状態。みなさんも一度は経験あるでしょ。あれ、惨めですよね。
デッキを蹴って悔しがるエインズリー。わかります。


第2レース
エインズリーがリードして風上マークへ。
ところがどうした? エインズリー。先にポートのレイラインでマークに向かったものの、スターボードタックのレイラインから攻め上げるチアンの前を切れずタックして逃げることに。

これで逆転されて、そのままチアンの勝ち。

レース後エインズリーは、
「風が右に振れちゃって」
と言ってましたが、それを図にしてみると以下の感じ?
f0171353_1815394.jpg

うーん。分かりませんねぇ。
その前の時点で、前を切れる位置にいたなら、なんで切っとかなかったのか?
f0171353_1816189.jpg

こんな風に、チアン艇(黄)の前を横切れるうちに押さえておけば、、
この後風が右に振れても(図2-2)左に振れても(図2-3)青艇が先行。
f0171353_18172836.jpg

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のはずなのに。なんで行かなかった?
なんつっても、エインズリー選手は金3個+銀1個の超メダリストですから。ワタシらには分からない何かがあるのか?

図2-1のようにタックするのって、かなりリスキーなんですかね? 
日本のマッチレーサー諸君。ぜひともご意見ください。


第3レース
もう後が無いエインズリーですが、ここでなんとリコール。
「ああああぁ」

おまけに上マークでは他のマッチの2艇がチアン艇との間に入ってしまったりと、もうホント、良いところ無し。
で、パオロ・チアン選手が3連勝にて決勝進出。ということになったわけです。


そういえば、エインズリー選手。昨年のMonsoon Cupでも、負けたら終わりのラウンドロビン最終となる対マシュー・リシャール戦で、リードして向かえた下のゲートマーク。何故か遠い方を選んで逆転負けしています。これでラウンドロビン敗退。

僕のような凡人が見てても、なんであっち? と思ったんだけど。
レース後の記者会見でも「なんであっち回ったの?」と聞かれ、「ミスだった」と一言。

マッチレースは奥が深ですなぁ。
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by Takatsuki_K | 2009-06-16 18:19 | マッチレースもあるでよ
昨日の夜、コリア・マッチ・カップ決勝戦の再放送をやってました(in Malaysia)

で、日曜日に描いた図2を描き直してみました。

かなりの微風。
1~2:
チアンが僅かにリードしているが前を切る事はできないとみてリーバウタック

ウイリアムスはそのままレイラインの外に連れ出す。

3:
チアンはラフして艇速がすごく遅い。ウイリアムスは艇速をつけて前に出る。
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4~6:
ウイリアムスが完全に前に出たところでベアしてペナルティー解消動作に入る。

チアンはすかさずウイリアムスのスタンを交わしてタック。でも艇速はすごく遅い。

(6)でウイリアムス艇がクローズホールドに達した事を告げるホイッスルが鳴る。
これでペナルティーは解消。
と、すかさずゼネカーアップ。

7~8:
ウイリアムスの方が先にゼネカーを揚げたように見えました。
解説のピーターレスターが「オーバーラップ」なんて叫んでいたので、(7)のあたりで両艇はオーバーラップしていたのかも。

でも、マーク回航はチアンの方が前だったと思います。

このリードを保って、チアンが先行。このままフィニッシュしてチアンがまずは1勝。

マークとの距離感はイマイチ微妙ですが、日曜日に描いたイラストよりは正確に描けたと思います。

やっぱ、ビデオ録画機が欲しいなぁ。
パソコン繋いで録画できることはできるのですが、日本で使っていたキャプチャカードを挿しているせいか、何故か画面の下が切れちゃうんですよ。
おまけに、衛星放送デコーダーの出力が1つしかないので、録画中はパソコンから出てくる画像を見なければならず。

だから、録画はしていません。

HDDレコーダーなんてしゃれた物、売ってないんだよなぁ(in Malaysia)
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by Takatsuki_K | 2009-06-09 09:26 | マッチレースもあるでよ
コリア・マッチ・カップの決勝戦。
長い風待ちの後、2勝先取ルールにて行われました。
EUROSPORTSという局で生放送なのですが、1時~3時のスケジュールでどうなるのかと思ったら、しっかり時間延長して最後まで放映。偉い。

決勝は、一昨年昨年と年間総合2連覇のイアン・ウイリアムス対パオロ・チャン。イタリア人なので、「チアン」と書いた方がいいのか? どっちでもいいか。良くないか。

第1フライト
レース開始。といっても、超微風。
地中海育ちで軽風に強いとされるチアン。タック後のスピードビルドも巧く、リードして1上回航。
ここで遅れをとったウイリアムスはジャイブセット。勝負師ィ!!
超微風の中でのジャイブセットなるも、そちらが延びたようでチアンに追いつく。

風下マークでオーバーラップをとったウイリアムスですが、ここで膨らみすぎてペナルティーを食らいます。
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この画像はワタシが勝手に作ったので、正確ではありませんが、ここでのマークルームはどのくらい貰えるのか? 難しいですよね。
おそらく、図1-1のように、マークの横で膨らんだのではなかろうか、と。マークの風下側が膨らんでしまうのはしょうがないと思うので。
ウイリアムスとしては、図1-2のようになると負けてしまうのでここは勝負!! ってことでしょうか。

ウイリアムスという人、こういうゲーム運びが多いのです。こうしてペナルティー食らうことも多いけど。アグレッシブで、見ていて面白いレースをしてくれます。プロだなぁ。と思う。

さて、ここでペナルティーを1つ背負ったウイリアムスですが、2上で巧くペナルティー解消。実況のピーター・レスターが「みごと」と言ってましたが、ワタシは今ひとつ状況が掴めず「???」のうちにレースは続く。
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なんだなんだ? いったい何が起こったのだ? 
ビデオに撮ってないので見直すことができず、想像を加えながらいい加減に描いてみたのが上図。
チアンをマークの外まで連れ出しておいて、ジャイブしペナルティーを解消していたように見えました。
タックしない分艇速が落ちないって事ですかね? 
テレビ画面ではここで一端ウイリアムスが前に出たようにも見えたのですが……。

ここんとこ、良く分からないうちに、結局、チアンが先行してそのままフィニッシュ。
まずはチアンが1勝。


続く第2フライト。
両艇右に伸ばすも、ピンエンド側から良いスピードでスタートしたウイリアムスがそのままボートスピードで前に出て、以降そのリードを保つ。
上マークにはなんと迷い込んだ漁船が立ちふさがり大騒ぎになるも、ウイリアムスはリードを保ったままフィニッシュ。
これで1-1のタイに。

うーん、なんか日本でも起こりそうな光景。またその漁船が日本の中古を買ってったのかってほど「よく見る形」。
まあ、このレース、結構な賞金がかかってますからね。あってはならないアクシデントです。


そして勝負の3フライトめ。
スタート後右へ伸ばすウイリアムス。チアンは左に位置。
これまでどうも右が延びていたようですが、ここでは左にいたチアンが延びてウイリアムスの前を切り、1上マーク回航。
続く微風のダウンウインドでも、チアンが左海面でうまく伸ばす。
もう1人の解説者マーティン・タスカーは、
「チアンはジャイブが早すぎるのでは?」と指摘。確かにそう見えた。
でも、ピーター・レスターが、
「いやいや、良いんじゃないの?」
なんて言ってるうちにぐんぐんバウダウンしてそのまま下マークに入るチアン。
ウイリアムスは角度を付けてスピードを上げてくるがその差は大きく広がった。

この時に得た大きなリードを保ったまま、チアン、フィニッシュ。
コリア・マッチ・カップ優勝を果たしました。
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優勝のパオロちゃん(うちの嫁さん撮影)


ピーター・レスターの解説がものすごくイイですね。解説というより実況もしちゃってます。
なんたって、自分がレースに出ていてもいいくらいのすごいセーラーですから「なるほど」と思わせてくれる解説コメントは当然ながら、いつの間にかアナウンサーとしての状況説明能力をも身に付けているようで、舌もよく回ってます。英語は苦手なワタシですが、結構聞き取りやすいです。
同じくニュージーランド人の名物ヨットアナ、ピーター・モンゴメリーを越え、最強のヨットレース実況アナになった感じ。

え? ピーター・モンゴメリーも好き、って?
ワタシゃ、ピーター・レスターに1票。
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by Takatsuki_K | 2009-06-07 19:42 | マッチレースもあるでよ
ワールドマッチレースツアーの第3戦、コリアン・マッチ・カップ。
今日が決勝です。
午後から生中継があるので楽しみ~。in Malaysia。
こちらに住むようになって、テレビでヨットレースを見る機会が増えました。
日本ではどうですか?

さて、
第2戦のマッチレースジャーマニーで優勝したベン・エインズリーは、今大会、準決勝でパオロ・チャンにあっさり3タテを食らい敗退。
リコールしたり、ゼネカー展開で提灯になり、あげくは直そうとしてハリヤード降ろしたら海に落としてエンヤトットになったりと散々な準決勝。

なんたって、オリンピック4回出場で金3銀1という圧倒的な成績を残しているこの方ですが、マッチレースはまた違うんですねぇ。
アスリートとしての圧倒的なオーラが漂ってますけどね。ひょっとしてチームプレーは苦手? 

パオロ・チャンの方は、小柄で小太り。見た目はたんなるオッサンという感じですが、インタビューの受け答えなんか見ているとすごく誠実でマジメそうな方です。かわいらしい雰囲気もあり。天童よしみ的な意味で。

方や、昨年一昨年とシリーズ優勝を果たしているイアン・ウイリアムスも、激しい衝突やらなんやらのあげく、こちらもあっさり3-0でビヨン・ハンセンを下して決勝進出。

この方、なんか若い頃のケン・リードの雰囲気。カッコいいんです。
髪型なんかも、ワタシは寝癖か? と思ったけど、わざとのオシャレらしい。


さ、テレビテレビ。
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by Takatsuki_K | 2009-06-07 11:12 | マッチレースもあるでよ
ごぶさたしていました。

昨年5月から書き始めて1年経過。
シーズン開幕も、日本のヨット界は結局変わり映えしないなぁ、なんて思っていた今日この頃。
なんか、書く事もないよなぁ、なんて思っていた今日この頃。
古巣<エスメラルダ>チームが大島レースで優勝というニュースが入って来ました。

どーせ大型艇フィニッシュ後に風が落ちたんだろ。ラッキーじゃん。なんて思ってしまうところですが、U彦から航跡図入りの詳しいレポートが届き、これがなかなか面白い。

思えば、昔は大島レースなんていったら、それだけでKAZI誌にはカラーページで記事が出たわけで。それが今では、記事になるの、鳥羽レースくらいなもんですからね。あ、パールレースか。

考えてみれば、気象変化の激しいこの時期に初島回って大島へというコース設定は、鳥羽レースより勝負の機微は多いともいえ、各艇上で展開されるドラマを記事にまとめたら面白そうだなぁ、と思ったしだい。

レースが衰退しているから記事にならないのか。記事にならないから参加艇が増えないのか。そこんところは良く分からないのですが、少なくともIORの時代に比べてIRCは外洋レース向きであろうと思われます。
一頃のド衰退期から比べれば参加艇も増えてきているようで。

<エスメ>のUオーナーも、
「ちょっとさぁ、外洋レースで頑張ろうかなと思っているのよ。今日この頃」
なんて言ってたし。いや、この方、昔から外洋レース好きだったんですけど。

外洋レースは面白い……のか?
面白いはず……。
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by Takatsuki_K | 2009-06-02 10:40 | ヨットレースを考える