ヨットの事を考える評議会


by Takatsuki_K
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28

<   2010年 02月 ( 4 )   > この月の画像一覧

カップは何処へ

あの90ft艇がもう走ることは無いのか。
さらなる進化に至ることは無いのか。
競い合うことなどもう無いのか。

そう考えると、なんだか残念。

「いや、あんたら簡単にいうけど、とんでもなくお金かかるのよ」
ということなんだろうけど。


ここで考えるに、アメリカズカップを個人で持ち続けるのは無理があるのではないか?
挑戦する方は、まだ「大富豪」レベルでもokなんだろうけど。防衛側に回ると、いかな大富豪でも無理。
ということなんでしょうね。

カップが米国にあった150年間、それを保持していたのはニューヨーク・ヨットクラブだから。
その間、中心となる人物は時代と共に変わっていったけど、あくまでもNYYCがカップを保持していたわけで。挑戦を受けていたのはNYYC。

普通に考えて、防衛側が個人では、いくらなんでも荷が重すぎ。

そう考えると、同じ米国サンフランシスコでも、セントフランシス・ヨットクラブでというなら分かるけど、ゴールデンゲイト・ヨットクラブというのもラリー・エリソンのプライベートクラブのようなもので、実態があるとは思えない。

ビックボートシリーズの時、「アレがGGYCのクラブハウスだよ」と教えてもらったけど、なんか小さな小屋でしたよ。
あそこにカップを置いておくのかなぁ?
あるいは、オーナーの自宅?
さもなければ、このために立派なクラブハウスを新設?


逆に考えると、アメリカズカップがあったからNYYCやニューポートの街は歴史を刻んでいけたのかなぁ。
GGYCはこれから、歴史を刻んで行くのか?
行けるのか?

……と、ヨットクラブとは何か? を、改めて考えてしまった火曜日なのです。
[PR]
by Takatsuki_K | 2010-02-23 18:00 | マッチレースもあるでよ

妄想、アメリカズカップ

今日のテーマは「妄想」。

ご承知のように、第33回アメリカズカップは、挑戦者、ゴールデンゲート・ヨット・クラブ(BMWオラクル・レーシング)の<USA>が、防衛艇<アリンギ5>を下しました。

今回用いられたのはIACC艇ではなく、水線長90ftのマルチハル艇。開催にあたってなにやら裁判沙汰にまでなっており、ここ何十年かのアメリカズカップのフォーマットを大きく逸脱した変則的なマッチでした。
で、カップの移動という大きな出来事になったにもかかわらず、なんだかあたふたとした結末ではあります。

レース開催前、ワタシ自身はなんだか興味を失ってしまっていたのですが、やっぱり90ftのマルチハルの走りは強烈。見れば見るほど「いったいどーなっているのか?」と興味が湧きます。

そこで、勝ったBMWオラクルの<USA>と、<アリンギ5>を比較してみました。
テレビを見ていただけで膨らませた妄想全開。あくまでも酒場のカタフリですが、こういうのがアメリカズカップの面白いところかと。

まず、目についたのが、<USA>のダガーボード。かなり湾曲しています。
これは、水中で水面と平行に近くなる面が出てそこから発生する揚力で船体を持ち上げる効果を狙っているんだそうな。
水中翼船みたいなもんですね。

たしかに映像を見ると、<USA>の左右のアウトリガーはとても細く、その浮力だけで船全体を支えているとは思えない感じ。
艇速20ノットは出ているわけで、おまけにマルチハルですから、ダガーボードの断面も左右対称ではないはず。水の密度は高いのでこんな小さな面積のダガーボードでもそうとうの揚力が発生しているはず。
下図の赤いのがそのダガーボード。
f0171353_10445399.jpg

ヒールすればこんな感じ。そして、ヒールすればするほど揚力(青矢印)は上向きになるはず。

しかし、そうなると、リーウエイはどうやって防ぐのか?
で、風下側のアウトリガー(艇体)の水中に没した部分が揚力を発生させているのではなかろうかと思い、目を凝らしてテレビをみたのですが良く分からなかった。でも、おそらく上からみるとこんな感じ?
f0171353_10454966.jpg

右は大げさに描いてみたもの。
アウトリガー(の水中に浸かっている部分)は上からみると翼の断面のような非対称型になっていて、このアウトリガーそのものから強力な横方向への揚力(青矢印)を得、リーウエイを防いでいるのではなかろうか……。
と、妄想します。
ヒールして風下側のアウトリガーだけが水中にあるからこそ、の話です。

一方、<アリンギ5>も、同じような湾曲ダガーを持っていたようなのに使っていなかった。通常見られるような真っ直ぐなダガーボードだった。なぜか?
それは、ストレートなダガーボードが無いとリーウエイが大きくなってしまうから……なのに違いないわけで。
となると、結局、ハルから得られる揚力はオラクルの方がずっと大きかったのでは?
と、これまた妄想します。
ワタシの勝手な妄想ですよ。

その上、<USA>のウイングセールは左右にカンティングする(傾かせることができる)ようですから、艇体が大きくヒールしていてもマストは海面に対してほぼ直立しており、非常にパワフルに走り続けることができる。
対して、<アリンギ5>はヒール角が大きくなるとリーウエイが大きくなりセールのパワーも減衰するので、上側のハルがギリギリ海面上に出るくらいのヒール角を保たなければならず、これが極めて難しい。
下図、左が<USA>。右が<アリンギ5>
f0171353_10462183.jpg

で、第1レースはオーナー自ら舵を持ち、うまく走れず。上りのレグで<USA>にぶち抜かれる。
しかし、第2レースでは、大型マルチハルの名手ロイ・ペイロンが舵を持った上りレグはかなり良い走りをしていた。
あれは、風が右に大きく振れたから右にいた<アリンギ5>が前に出たということもあるのですが、走り自体も前日よりずっと良かったように思えます。

で、その第2レースも、後半オーナーに舵を代わってからは、やっぱりへろへろと極端に上ったり落としたりしてバランス良く走れていなかった。
結果、ここでも大差がついた。
……ように見えたのですが。みなさんいかが?

んじゃなぜ<アリンギ5>のベルタレッリはこの大事な一戦に自分で舵を持ったのか?
この辺りは、次なる妄想になります。
ラッセル・クーツが<アリンギ>をクビになったいきさつは良く知りませんが、残ったセーリングチームとオーナーとの間も、ちょいとギクシャクしていたんじゃないのかなぁ……と、これまた勝手な妄想を膨らますのであります。

妄想全開の今日この頃。
このように艇の性能やら人間関係やらをあれこれ妄想し酒を飲みながらグダグダ噂話をするというのが、アメリカズカップの面白いところだと思うのですが。

皆さんはどう思いますか?
[PR]
by Takatsuki_K | 2010-02-16 10:57 | マッチレースもあるでよ
「船検なんかいらない」とはいうけれど、じゃあ、船検が無かったら? それはそれで、いざ事故が起きたら「行政はプレジャーボートを野放しにしていた」とマスコミは目くじらたてて騒ぎ立てるに違いない。

そうなる前に、「法で基準を設けて規制しましょう」ということになるわけなんだろうが、プレジャーボートというのは実に様々なバリエーションがあるわけで、これを明文化した法律や制令で規制しようとすると、かなり複雑なものになってしまう。


そもそも、船検制度が適用されるのは、国内だけではない。
ここがまず第一に話をヤヤコシクしている。

たとえば、JCIのホームページによれば、
「沿海区域」とは、
「おおむね我が国の陸岸から20海里以内の水域」
と曖昧に説明されているが、正式な条文としては、『船舶安全法施行規則』の第1章 第1条 7 に明記されていて、国内のみならず樺太や朝鮮半島の一部も含まれている。
「おおむね我が国」という意味。

で、7-10には、
「和歌山県周参見港稲積島灯台から宮崎県一ツ瀬川口右岸突端まで引いた線並びに本州、四国及び九州の各海岸から二十海里の線により囲まれた水域」
とあるので、20海里以遠の海域も含まれる。
「おおむね20海里以内」という意味でもある。
たとえばこのあたりは下図の点線ようになるので、潮岬から九州東岸まで、おおむね一気に走れることになる。
f0171353_1225255.jpg

ということで、
★★ 前に掲載した図の沿海範囲は間違っていました ★★
すいません。

他にも「海岸から20海里以内」より拡大されている海域が結構あるので、正確なところは上記『船舶安全法施行規則』の条文をご覧下さい。
というより、分かりやすい図をJCIで掲載してもらいたいもんですよね。今回いろいろ探してみましたが、ありませんでした。どこかで見つけた方、教えてください。

さてそこで、
たとえば、『船舶安全法施行規則』第1章 第1条 7-12では、
「山口県観音埼から朝鮮半島慶尚南道蔚埼まで引いた線、長崎県生月島北端から朝鮮半島全羅南道古突山半島南東端まで引いた線及び陸岸により囲まれた水域」
となっており、となると、上図のように「朝鮮半島の海岸から20海里以内」は含まれないのか? ここも間違い?

しかし、なんでまた、樺太と韓国の一部は国外であるにもかかわらず沿海区域に入っているのか?
不思議。

図に表すといろいろボロが出るので、読みにくい条文に留めておくのか?

まあ、四国沖にしても、周参見から一ツ瀬川口なんてハンパな区切りじゃなくて、潮岬から都井岬を結ぶ線ではだめなんですかね?

と、海の上に線引きしようとすると、ヤヤコシイことになるわけで。
たとえば、オーストラリアの沿岸部だと、陸岸から20海里以内といっても船検上では遠洋にあたるわけで。オーストラリアでヨットを持つなら、沿岸部で遊ぶだけでも遠洋で船検をとらなければならない。

いや、国外だから日本の船検は関係ないのか? というとやっぱり船検は必要なはず。じゃなきゃ、沿海仕様で日本を出て釜山まで行けば、後は沿海仕様のままで世界一周できてしまうことになる。

日本から国外に出た船だけが関係するのかというと、国外で購入したヨットでも日本の船検は必要らしい。
実際、海外でヨットを建造して、日本の船検をとった(とらされた)人はいます。

まあ、海外にいるうちは日本の官憲が取り締まるわけではないので、普通はシカトなんだろうけど。
ワタシなんかもニュージーランドでヨット持ってたけど、日本の船検は取ってなかったし。

じゃあ、この船を日本に乗って帰ったらどうなるか?
日本のどこかの港に入ったとたんに、船検取れということになるんでしょうね。
その場合、ニュージーランドから来たんだから遠洋で取らないとダメなのか? この後、限定沿海の海域しか走らなくても?
それとも、最初に日本に入国した港で臨時航行証を取ればok? その条件は? 小笠原辺りで入国審査を受けちゃう、と近海だからメンドクサイことになる? 

あるいは、直接日本に帰らずに、ぐるっと回って一旦釜山に入り、そこから福岡あたりで入国すれば沿海でOKなのか?


こういう規制って、生真面目に法律作って生真面目に従おうとすると、大変なことになりそうです。
適当にやって、見つかったら「知らなかった」と謝ってお金払えばいいのかな?
鳩山総理みたいに。
[PR]
by Takatsuki_K | 2010-02-09 12:15 | ヨットレースを考える

号鐘

かなり前の話になりますが、船検の立ち会いで「号鐘」を見せろと言われ、出しました。

搭載していたので、黙って見せれば良かったんだろうけど、
「こんなの必要なんですか?」と忌憚の無い意見を申し上げてみたわけ。
ナマイキな男ですいません。

だって、単なる鐘ですよ。もちろん検定品でなければならず、高価。
「何に使うんですか?」
「視界不良の時に鳴らすように」
「汽笛もあるのに?」
「両方鳴らすように」
とのこと。

検査官はこれで気を悪くしたのかどうか知りませんが、急にヨットを下架しろといいだした。

で、水面に浮かべて乾舷を計測し始める検査官。
デッキの上から身を乗り出してメジャー降ろしたって、アナタ、自分の体重でヨットは沈んでるんですけど。

乾舷がどうだと検査が通らないのか知りませんが、かように船検というのは複雑なのです。


その後、「号鐘」は、
「大きくかつ重たく、設置場所にも困る問題がある上に、実態上もその使用のケースがほとんどなく必要性に疑問が呈示されている」
ということで、長さ20メートル未満の船舶では必要なくなりました。

やっぱ、無駄だったんじゃん。


JCIの見解としては、海上衝突予防法という国際法で決まっているから、ということのようですが、他の国のプレジャーボートで、こんなの義務づけているの聞いたことない。
プレジャーボートに適用しているのが日本だけなのでは?
先週書いた「汽笛」にしても、モーターボートの屋根に付いているのはよく見ますが、ヨットで付いてるの、まず見ないでしょ。ガスボンベが付いたフォグホーンですよね。普通は。
それがなんと、5種、4種と分かれた検定品じゃなきゃダメなんて。

ちなみに、2種汽笛になると、ラッパ径58センチ、全長1メートル以上あるそうな(^_^;) こんなの搭載しろって言われなくてよかったなぁ。

号鐘を無くす案は、日本側からIMO(国際海事機構)に提案して改定されたみたいなんですけど。
他の国では、廃止もなにも、最初から搭載していなかったのではありますまいか。←この辺りは想像。

ともかく、こんな規則、無くなってよかった。
やっぱ、気に入らないことがあったら、言ってみるもんですね。
いや、ワタシが文句つけたから変わったわけではないんだろうけど。


さて、そうなると、近海装備品が気になところ。
そもそもこの話題は、ここから入ったはず。ということで、話の先頭に戻る。

近海で必要になる法定備品。ざっとみたところ、
持運び式双方向無線電話装置
これだな。問題は。

で?
免許、申請費別で35万円。充電式の電池が2万5千円? うひゃー。

懸案だった国際VHFに関しては、やっと大きな前進があったのに、次はこれか?

前に、Takuさんから「閉塞感」という感想が寄せられましたが、まさにそれ。
ドアを開いても開いても、まだ暗闇。って感じですかね。
[PR]
by Takatsuki_K | 2010-02-02 15:29 | ヨットレースを考える