ヨットの事を考える評議会


by Takatsuki_K
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<   2010年 03月 ( 5 )   > この月の画像一覧

マレーシアに住むようになって、ほぼ3年。
北西部にある海辺のリゾート地ランカウイやモンスーンカップが行われる北東部のクアラトレンガヌには取材に行きましたし、南西部にあるポートディクソンにも何度か遊びに行ったけどいいマリーナを発見。
さてそうなると、今住んでいるクアラルンプール(KL)近郊のポートクランなんて大きな商業港なので、ヨットに乗る海面としてはたいしたこと無いんだろうなぁとタカをくくっていたわけ。

このあたりを説明するには、まず、KLというのはマレーシアの中でどういう位置づけの街なのか? なぜそこに住んでいるのか? いやいや、マレーシアというのはどういう国なのか? タイやシンガポール、インドネシアと比べてどうなのか? そこいらからまず説明しないとピンと来ないかもしれませんが、長くなるのでそれはまた別の機会に。

我が家はKL都心部から車で15分くらいの郊外にあります。そこからさらに車で1時間ほど走るとポートクラン(クラン港)に着きます。
聞いたことない港だと思いますが、マレーシア最大の商業港で、2008年度のコンテナ取扱量では世界第15位。24位の東京港と30位の横浜港を合計しても、まだクランの方が多いのです。

となると、ヨットに乗るにはいかがなものか?
ヨットクラブはあるようなので、引越し早々車で行ってみたわけ。やっぱヨット環境は気になるので。
地図を見ながらうろうろするも到達できず。周辺は倉庫街みたいな殺伐とした感じだったので、一生懸命探すほどのこともないやな、と諦めてしまったのです。

大きな商業港とヨットとは相性が悪い。
……と思い込んでいたのです。

で、今年のチャイニーズニューイヤー。毎年この時期はみなさん遠出するので、KLでは道路がガラガラになり、あてのないドライブすると気持いい。
で、「そうそう」と改めてヨットクラブを探してみたわけ。
あ、いや、うちのカミさんが、「行ってみようぜ」と言い出したんだった。

ありました。ロイヤルセランゴールヨットクラブ(RSYC)。ひっそりとしてなんだか工場の入口みたいなゲートを入ると海に面して立派なクラブハウスがあり、これがかなりいい感じ。
南国らしくオープンタイプ(壁がない)のレストランは落ち着いた雰囲気で、これまで海外のいろんなヨットクラブに行ってきましたが、かなり上の部類だと思われます。
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ここでちょっと、「ヨットクラブとは何か?」について考えてしまうのですが、これまでいくつかのヨットクラブを取材して、返ってきた答えはみな、
「ヨットクラブの目的は、ヨットレースを主催すること」
というものでした。
クラブハウスでビールを飲む、なんてのはオマケということなのでしょう。

で、こちら、RSYCも毎週レースをやってます。
ワンデザイン(プラトー)とIRCのクルーザー/レーサーに分けて交互に、毎週です。こってりしてる。
こちらでは、普通のクルーザー/レーサーをKEELBOATと呼んでいるようです。プラトーもキールボートなんですけどね。こっちじゃワンデザインと呼ばれて区別されてます。この辺ちょっとややこしい。


ということで、ワタシもKEELBOATクラスのレースに出てみることに。

ほぼ毎日、午後からシーブリーズが来るようで、ヨットクラブへの集合は12時頃。スタートは1時30分くらいと、のんびりした日程です。
これでも、一年を通じて7時過ぎてもまだ明るいので、たっぷり3レースこなせます。

クラブハウスは河口部にあるのですが、そこから外に出て、といっても沖側に大きな島があるので、レース海面は四方を陸に囲まれており、波は無し。

1レグは1マイルくらいしかとれないのですが、小型艇にはこれで十分。航路ブイも使ってレースコースは全部で30通りくらいありカードになって束ねてあります。
スタート前に本部船から「B-3」とか「D-2」とかフラッグが揚がりコースを通知。

で、レース海面には錨泊中の貨物船あり、地形の影響で風は振れるは息はするわ潮の流れは複雑だわ、で、コースも複雑ときているのできわめてゲーム性の高いレースとなります。

本部船を仕切るのがクラブのGMジョン・ファーガソン。
この人がその日の風向風速に合わせて的確にコースを設定。部下のあんちゃん達もキビキビ動いてレースは遅滞なく進行していきます。
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マークボートのあんちゃん。スタッフはみなヨットクラブに雇われている人達なので、「運営を引き受けてくれる人がいない」、なんて心配は無用


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こちらは、クラブのGMでレース委員長のジョン・ファーガソン
鉛筆からタコ糸たらして風向測ってます


いやー、こりゃ楽しい。
ワタクシ、今年はRSYCでヨットレースを楽しむことにしました。
で、ヨットクラブとは何か? ヨットクラブにはどういう機能が必要なのか? なんてことも考えてみたいと思います。

    ★     ★    ★

なんて書いていたら、スキッパーから連絡が。「来週は一人こられなくなったのでカミさん連れてきてくれ」とのこと。
カミさん、『クルーワーク虎の巻』読んでただいま勉強中。
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by Takatsuki_K | 2010-03-30 09:01 | ヨットレースを考える

タクティクス虎の巻

2010年3月号までKAZI誌で連載していた『レーシング・タクティクス虎の巻』が単行本化されました。
先日の東京ボードショウで売り出しましたが、Amazonでもすでに取り扱われていますね。
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内容は基本的なことが中心なのでこのページをご覧になっている皆さんには退屈かもしれませんが、ルールについても条文入りで書き込んであるので、初心者に対してイラストを元に説明するのに便利かも。…と宣伝デス。

この本は、以前出していた『図解ヨットレーシング』を大判にしてイラストをバージョンアップさせたものです。前回同様、監修の高木裕氏と綿密に打ち合わせをしながら書きました。
といってもやりとりはメールばかりだったので、もうだいぶ長いこと顔を合わせてはいません。でも、付き合いは古いんです。

最初に一緒に乗ったのは、93年頃ですか。<エスメ>がトリップ36だった時。高木ヘルムで何度も優勝させてもらいました。
思い出すのは40ft艇が浮いた初戦。95年の米国ブロックアイランドレースウイークの時です。
現地入りして調整と練習を重ね、いよいよシリーズ開幕という時、高木さんのお父さんが亡くなったとの知らせが入りました。
さて困った。とりあえず航空券どうにかしと……、とまで覚悟したのですが、高木さんが親戚の方々と電話で話した結果、
「今から戻ってもしょうがないので、最後まで戦ってくるように」
という結論に達したとのこと。

よーし、こうなりゃ弔い合戦だ。とばかりにシリーズ開幕。
IMS全盛時代で、強力なライバル艇──ケン・リード、ラッセル・クーツにテリー・ハッチンソン。スティーブ・ベンジャミンもいたかな──が顔を揃え、各艇入り乱れての大勝負となりました。

そして迎えたショートオフショア。
タクティシャンとして乗っていた南波さんとの呼吸が合わずスタートで出遅れてしまったのですが、直後の長いリーチングのレグで、高木さんはプロパーコースより落としてスピードを付け前に出る作戦をとりました。
南波さんも、地元の名セーラーであるベン・ホール(Hall Sparの副社長)も、「目的地はもっとカミだぞ」というんですが、高木さんは自信をもってVMC狙いのコースを引きます。
僕らいつものエスメメンバーは、これまでにも高木さんのこの作戦で何度か勝たせてもらっていたので、横でニタニタしてましたけど。

で、結局は高木作戦は大当たり。並み居る強豪をゴボウ抜きしこのレースでトップに躍り出て、そのまま総合優勝となりました。

あの時期、あのレガッタでのあのクラスで、日本人ヘルムで優勝というのはかなりの快挙だと思うんで、もっと華々しく書き立てられてもよさそうなもんですけど……って、記事書いているの俺か。

なによりこの優勝は、高木さんが子供の頃からそのレース活動を強力にバックアップしてきたという父義隆氏への最大の供養となったのではないでしょうか。

ああ、思い出すなぁ。昔話ばっかしてちゃいけないとは思うんだけどサ。


ん? そうだ、『タクティクス虎の巻』の宣伝だった。
買ってください。
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by Takatsuki_K | 2010-03-23 09:31 | 個人的な話
船検には不満あり。なんだけど、いったいどこが不満なのか? 自分でもよく分からないのでとりあえず自分なりの考えをまとめるために文章にしてみた。こういうのは頭で考えていてもまとまらないのです。で、なんかダラダラした文章になってしまいましたが、過去の日記を参照されたし。

で、結局、どうやら船検はヨットの安全のためにあるわけではないようだ、という結論に達する。

ヨット界には別に安全規則があって、これがなかなか事細かでよくできているんじゃなかろうかと思うので以下にちょいと書いておきたい。


外洋ヨットの安全基準を定めた特別規定(SR:Special Regulations)は、ORC(Offshore Racing Congress)がライセンスを持ち、それを統括するISAF(International Sailing Federation)が維持管理をしている規則で、我が国では、JSAF(日本セーリング連盟)が日本独自の法規などを加味しJSAF外洋特別規定(JSAF-SR)として実施されてきた。

これは、ヨットの構造、ヨットの装備、乗員の装備や訓練について言及されているものだが、船検と違って合格したとかしないとかの制度ではなく、あくまでもオーナーサイドの自主申告。規定に準じているか否かをオーナーサイドで検査しその「宣誓書」を提出するという制度だ。
これでJSAFが「その艇は規定に適合しているから合格」とか「規定に適合していると認められるので安全である」と証明してくれる訳ではない。安全かどうかなんて、誰にも認定できないのだから。あくまでも自己申告。各艇のオーナーや乗組員自らがチェックシートを作成することに意味がある。

チェックシートの作成にあたっては、JSAFからアドバイザーが派遣され、アドバイザーのサインも添えて宣誓書は完成する。これもアドバイザーが安全を証明する訳ではなく助言……なんだけど、まあいってみればちゃんとチェック作業が行われているかの監視人みたいなもの。
よって、レースに出ているヨットは、かなり厳密にこの規定に従った装備をしてきたはずだ。
細かいですよ~。これ。
でも、この特別規程制度の存在が、日本のヨットの安全に大きく寄与してきたのではないかと思う。


2010年度(2010/4/1~)から、ISAF側での名称「Offshore Special Regulations」に合わせて「JSAF-SR」も「JSAF-OSR」に変わるとのこと。

名称はまあどうでもいいとして、2010年度からの大きな変更として、これまでは年度の初めにJSAF安全委員会に宣誓書を提出するという形式だったものが、2010年度からはレース毎に主催者に提出するようになった。

確かに、SRには0から6までのカテゴリーがあって、通常のインショアブイ周りレースではカテゴリー4。オーバーナイトのレースになるとカテゴリー3って感じで、それぞれレースによってカテゴリーが異なるわけで、レース毎に主催者に提出という方が理にかなっているといえる。

となると、これまではJSAF側から派遣されるアドバイザー立ち会いの元で宣誓書を作成していたわけだが、レース毎に立ち会いなんてやってられない訳で、2010年度からは完全自己申告になるそうな。

詳しくはJSAF外洋安全委員会のHPをごらん頂きたい。
ワタシ、別に関係者ではないので正確なことは知らない。


で、この特別規定。レースに出ないヨットにとっても非常に有益なことなので、是非とも自艇の航行区域を想定してこの規定と照らし合わせ、装備の充実を図って頂きたい。

船検取ったからって自艇は安全と思ったら大間違いなのです。
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by Takatsuki_K | 2010-03-16 09:32 | ヨットレースを考える

限定沿海の混沌

ここまでの話をおさらいすると。

○日本での外洋レースを考えてみた。

○ちょっとしたコースを設定しようとすると船検の航行区域は「沿海」より出てしまう。かといって、「近海」で船検をとるには、大がかりな法定備品が必要。

○臨時変更証を取るという余地が残されているものの、これは年間30日間までの限定であり、そもそも、なぜ臨時変更証なら本来「近海」で必要な法定備品を積まなくていいのか? 説明が付かない。
かえって安全に対する備えがおろそかになるのでは?

○さらにいえば、「沿海」をとる必要もなく、「限定沿海」で臨時変更証でもいいや、、、になってしまうのでは?

              ★   ★   ★

ということで、今日のテーマは「限定沿海」です。

実際、現在の日本のプレジャーボートのほとんどが「限定沿海」なんだそうな。

「限定沿海」とは、前回書いた「沿海」区域のそのまた一部に限定した航行区域のこと。
母港を中心として具体的にどこそこまでと船検証に記載されています。油壺界隈を母港とすると、相模湾と東京湾、南は御蔵島あたりまででしたか。

「沿海」区域の方は沿岸にそって日本全国をカバーしているわけですから、本来は沿岸沿いに走るなら日本一周もできるわけ。
対して「限定沿海」の場合は伊豆半島の先には行けないことになります。岸沿いを走っても、です。
これ、いったいぜんたい、安全上にどういう違いがあるのか?
「限定沿海」で許されるコースである、油壺から相模湾を一気に横断して下田を目指すのだって、海が荒れれば結構な難航海になるわけで、実際、クオータートン・ワールドの際には、相模湾のど真ん中で1隻沈没してますよね。落水で何人も命を落としています。
逆に、「限定沿海」では許されない、下田から西伊豆の港巡りをする航海の方がよっぽど安全だともいえるわけで。
「沿海」を限定することで、法定備品(安全備品)が少なくて済むということに、明確な説明がつかない。

「沿海」と「限定沿海」での法定備品の違いは、何回かに分けて書いてきたのでそちらを参照してください。さらに長さ12m以上になると、EPIRBや無線設備も必要になりますから。艇が大きくなるほど必要設備が多くなるというのも、説明不能。より大きなアンカーを積めというならわかりますが。


さてそこで、今日の本題。
「限定沿海」は「沿海」よりそうとう簡易、とはいいながら、5トン以上なら定員100%分のライフラフト(膨張式救命いかだ)が必要になります。
ライフラフトは、いよいよヨットが沈没するという時に必要になる装備なわけで、ならばより小型のヨットの方がライフラフトの必要性は高いとも考えられるのですが、同じ海域を走るのに5トン未満のヨットならライフラフトは必要ないとする意味がまず不明。

ここでいう「5トン」とは総トン数のことで、重さではなく船の容積。ヨットは複雑な形をしているので容積なんて測るの大変そうだけど、長さや幅に係数をかけて算出します。同じ全長でも細身の艇は総トン数が小さくなります。5トンというとだいたい30ftを超えたあたりでしょうか。

実際、定員分のライフラフトとなると、価格が高いということはさておいてもとにかく重くてかさばりますから、小型の艇では収納場所にも困りますね。
30ft艇でも最大搭載人員12人なんてすぐ降りると思うので、これで12人分のライフラフトを搭載となるともう大変。

6人乗りのライフラフトで約40kg。大型スーツケースより一回り大きいかな。価格は40~50万円。これが2つ。
40ft艇でも搭載場所に悩む。

そこで、救命浮器でも可とされます。
膨張式の浮器なら6人用で2.1kg。8万円くらい。小さめのアタッシュケース大の大きさですから収納場所にも困りません。

ただこれ、ワタシは開いてみたことが無いのですが、写真で見る限りかなり心細い物体です。ライフラフトで漂流したことはあるのですが、浮器があの代わりになるとは到底思えない。
ライフジャケットで浮いている間、乗員がバラバラにならないためにしがみつく感じでしょうか。
だったら、特別に浮力のあるバースクッションでもしつらえて取っ手を付けておいた方が良さそうな気もする。

定員の100%のライフラフトが必要
と書いておいて、
浮器でもいい
とお茶を濁す書き方に、安全を求めるという本質が根底にない制度であることが垣間見えるのです。

さらに驚くことに、「限定沿海」の場合、有効な信号設備を備え付けていれば、浮器も不要になります。

有効な信号設備とは、ガイドによれば以下のものをいいます。

「EPIRB 」、及び「持運び式双方向無線電話装置」、「漁業無線」、「マリンVHF(16ch 付)」、「国際VHF 」、「ワイドスターマリンホン等(自動追尾機能要)」及び「インマルサットミニM 、fleet F33 、fleet F55 」、「イリジウム(国内でイリジウム無線局免許を取得した電機通信事業者のものに限る。)」


うーむ。ワカラン。意図することがまったくワカラン。
無線機があればライフラフトはいらないとする根拠がまったくワカラン。
ライフラフトが必要なのは、ヨットが沈んで退船する状況なわけで、ライフラフトの代わりに無線機があってもどうするの?
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by Takatsuki_K | 2010-03-09 09:57 | ヨットレースを考える
まずは、「沿海」の区域はどこまでなのか? 前に書いた時はちょっと混乱したので、改めて作図してみた。
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この図、元は国交省、海事局のHPにあったものですが、これもちょっと古いもののようです。今の条文を元にこちらで書き加えた赤い線がおそらく正しい「沿海」区域。
トカラ列島の南が繋がって、四国の沖が広がってます。が、それでも潮岬から都井岬をまっすぐ狙うことはできないけど。

とにかく、条文だけ読むと極めて読みとりにくく、しかし正確な図はどうやら無い。

なぜか?

こないだテレビでやっていたけれど、法令の条文というのは特殊な文法を駆使してわざと分かりにくく書かれており、それを読み解くには特殊な能力が必要なんだそうな。

良かった。ワタシがとりわけバカだという訳ではないようだ。

条文を読み解くのも難しいけど、条文を書くにはさらに特殊能力が必要で、条文を読めるからといって書けるわけでもないらしい。法の条文というのは、そういう特殊な能力を持った人によって書かれている。

ということで、船検上で必要とされる法定備品もきわめて複雑怪奇に記述設定されていて、本条文を読んだからといってそう簡単に理解できるものではない。
で、一般ユーザーにも理解できるようにJCIで『小型船舶用法定備品一覧表』としてまとめてあるんだけれど、これがまた難解。

表はJCIのホームページにあります。「小型船舶検査機構」で検索してみてください。トップページから「法定備品」→「小型船舶用法定備品」「小型船舶に搭載する無線設備搭載要件の一例」のボタンでpdfファイルをダウンロードできます。

その表を元に、「限定沿海」から「沿海」に変更する場合何が必要になるかをチェックしてみます。みなさんも一緒に表を見てみてください。ゲッソリするから。

前に書いたのは長さ12m未満の船での例だったけど、さらに、長さ12m以上のヨットになると話は別で、
○EPIRB
○無線設備
という、値のはる装備が必要になってきます。「近海」ではなく、「沿海」での話ですよ。

なんで12mを超えると必要になるのか? 船が小さくなると無くてもokな理由は? 小型艇ほど遭難の可能性は高いと思ってもいいと思うけど。大きな船のオーナーはお金を持っているだろうから文句言わずに買い揃えろということか?

さらに、国際航海をするなら、
○持運び式双方向無線電話装置
も必要になる。
こいつがくせ者で、値段が高い割りに実用性は???
「近海」取得時の問題児もこいつ。
安価な防水のハンディーVHFでいいじゃねーか。というのが大方の“こちらの世界”に生息する人々の意見ではありますまいか。
おまけにこの場合、国際航海であるから従事者免許も「第1級海上特殊無線技士」の資格が必要になるはず。

「沿海で国際航海」ということは、九州から韓国へ行くレースなんてこれですね。
長さ12m以上のヨットで韓国レースに出るのははかなり制約があるということですな。

で、「沿海」ではなく「限定沿海」のヨットが「臨時変更証」をとって行けば、ここに挙げた備品は一切いらないということなのか?
なんか、ナットクできない減免措置だなあと思うのはワタシだけ?

さらに推測すると、すでに「沿海」で船検を取っている12m以上のヨットの場合、ここで新たに「持運び式双方向無線電話装置」を買い、「第1級海上特殊無線技士」の資格も取らなければ韓国レースには出られない。しかし、「限定沿海」のヨットは、「臨時変更証」でOKということ?

だったら、このレースのために、「沿海」→「限定沿海」で取り直して、「臨時変更証」で「沿海」にした方がいいということ?

わかりませんが、こうして船検制度が外洋レースの足をひっぱっているのではなかろうかと思うのであります。


ちなみに、上記『小型船舶用法定備品一覧表』では、「沿海」の法定備品として、
○HFデジタル選択呼出装置及びHFデジタル選択呼出聴取装置一式
ともあります。
ナンダよこれは? なんか、名前聞いただけで値段高そう。

が、横にゴチャゴチャと注意書きで、「A3水域又はA4水域を航行するものに必要」とあります。
A1~A4水域というのは、「沿海」とか「近海」とかの航行区域とは別に、電波の到達範囲によって分けられる水域設定です。これまたヤヤコシイ。

で、A1の方が岸に近くA3といえばA2以遠。A4水域っていったら極地方のこと。
沿海でA3水域ってあるの?
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あるか。
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by Takatsuki_K | 2010-03-02 10:32 | ヨットレースを考える