麻雀か将棋か
2008年 07月 17日
ボートスピード以外の要素も勝敗に大きく関係してくる外洋レースに於いては、“ツキ”も大きな要素になります。
インショアのブイ周りのレースでも、ボートスピード以外の要素──タクティクスやストラテジーは重要な要素ですが、この場合、かなり遠くの海面まで見通す事ができなおかつライバル艇も視界に入っているわけですから、タクティクスやストラテジーは駆使するものであって、そこに“ツキ”のあるなしは少なくなります。
一方、オーバーナイトで走り続ける外洋レースでは、真っ暗な中、沖の方は風があるのか岸寄りがいいのか、なんてのは目で見て確認できることでもなく、事前に得た情報を元にした選択といってもやはり賭けの範疇です。
ライバル艇は視界から消え、“たぶん岸寄りに突っ込んでいった”という最後の情報を頼りに戦術を練るワケで……。勝ち負けには運不運の要素が大きくなります。
但し、うまいヘタは結果に表れます。いくらツイていても、それを活かす技術や経験が無いと結果には繋がりません。
と考えると、外洋レースはゲームで言えば麻雀みたいなものかもしれません。
うまいへたはあるけれど、いくらうまくても“ツキ”に見放されれば勝てないし、ツイていれば、へたな人でもそこそこの成績が残せる。
ま、いくらツイていても、うまい人にはやっぱりかなわない事が多く、逆にうまい人は常に上位に入るワケですが。
対して、インショアのブイ周りレースは、将棋みたいなものと言えるかも。
相手がどう出るか、そこに“ツキ”の要素は少ないワケで、腕の差がより明白に現れます。
と、考えると、外洋レースならではの魅力もなんとなく分かるような気がしてきます。